高校・大学入試は、定期テストの勉強と異なり、「何をすればいいかわからない」ということが起こりやすいです。
普段から指導に当たっている子であれば「これをしなさい」とアドバイスを出せますが
そうでない場合「これをやれば絶対に成績は伸びるよ」という具体的なアドバイスをするのは難しいです。
しかし、「こういうことはしないほうがいい」というアドバイスならできるので、以下を参考にしてください。
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見当違いなことをする
普段勉強をするときにただ与えられたことだけしかせず、「自分がやるべきことは何か」を考えたことのない子が受験勉強を始めると
見当違いなことをすることが往々にしてあります。
これは、英検5級レベルの問題と、英検1級に出てもおかしくない単語を書いたものです。
もしあなたが5級を受けるとしたとき、対策として「vulnerable」「amplify」などの単語を覚えようとしますか?
絶対にしないですよね?
なぜですか?
「5級に出るわけがないから」ですよね。
ここまで極端なことは起こりませんが
勉強をさぼってきた子が急に勉強を始めるときに「学年上位の子の真似をすればできるようになる」と思い込み
基礎の定着ができていないにもかかわらず
偏差値60以上の子が使うような参考書を使って勉強をし始めることは意外と起こります。
自分の実力に合っていない参考書を使っても書かれてある内容を理解するのに必要以上の時間が掛かったり
下手をすれば何を書いてあるかすら分からないこともあります。
自分の実力に合わない見当違いの勉強はしないようにしてください。
知識が不足しているまま難しい問題を解く
「連立方程式」や「1次関数」の計算問題を解くのに苦労している中学2・3年生は
- 1年で習う方程式
- 分数の計算が身についていない
いずれか、もしくは両方ができてい可能性が高いです。
この場合、問題が解けるようになるには
1年の方程式が分かっていないだけなら「移項の仕方を覚える」
分数の計算ができていない場合は「小学5・6年生の計算ドリルを利用して分数の計算をできるようにする」
といったところから始めるべきなのですが、
基本事項が定着していない子は何が原因で問題が解けないのかを自分で把握できていないので、それができません(そうしようとする意識もないはずです)。
なので、ほとんどせっかく説いた問題もほとんど不正解で
「勉強をした」という気持ちだけは残るが「できないこと」が「できないまま」で実際は時間を無駄に使っているだけ、ということになってしまうのです。
本人は「勉強をした」と思い込んでいるので「勉強をしたのに全然できるようにならない」と負の感情を持つようになり、さらに勉強から離れてしまうという悪循環も生じます。
そうならないために、周りの大人が何らかのフォローが必要になります。
「できていない」だけなのに「ミス」と勘違い
志望校の問題レベルを明らかに超えていることに取り組む
公立高校入試対策として
「難しいものをやれば成績が上がる」と勘違いしている子は少なからずいます。
うちの塾にも
「その参考書は地元の難関私立高校を受験する子が使うものだから、公立が第一志望なら塾が普段お勧めしているものを使ったほうがいいよ」と伝えても、
「兄貴もそれを使ってフクトで偏差値60を超えていたから」とかたくなに言うことを聞かない子もいました。
明らかに間違っていることを指摘しても、それを受け入れようとしない子は
- 自分の実力を把握できていない
- 結果を出すためにすべきことが把握できていない
- 効率的な勉強を普段から意識しようとしていない
ので偏差値40台後半~50台中盤くらいの段階で伸び悩みます。
伸び悩みを勉強量でカバーする子も中にはいますが、このタイプの子で偏差値60を超えることは滅多にありません。