【福岡県高校受験:英語】塾でやっているのは基本的なことだけ

B!

福岡県公立高校入試の英語の得点率を書いています。

リスニング

自由英作文

もまとめて書いてしまうと長くなりすぎてしまうので分けて書いています。

公立高校合格最低点

 

場面にふさわしい表現(8点)

大問1は短い会話表現を読んでその会話が成立するように

空所に適切な会話文をア~エの選択肢から選ぶ問題です。

2024 2023 2022 2021 2020
A 81.1% 71.8% 80.1% 66.9%
B 89.5% 77.4% 78.4% 77.4%
C 79.3% 78.7% 59.6% 67.5%
D 71.0% 63.4% 55.8% 57.8%
合計 80.2% 73.6% 68.6% 67.4%
得点 6.42点 5.89点 5.49点 5.39点
  • 単語・熟語の暗記
  • 基本文法の理解

ができていれば確実に満点を狙える問題しか出されないので

この大問に関してはこれといった対策をする必要はありません。

しかし

偏差値60以上の子でも雑に英文を読み勝手な解釈をして不正解になってしまうこともあります。

その点は要注意です。

本番では必ず見直しをしましょう。

対話文(10点)

会話形式の短い英文を読んで

  • 並べ替え
  • 空所の中に会話の内容から考えて最も適当なものを選択肢から選ぶ

といった問題がだされます。

2024 2023 2022 2021 2020
1① 16.9% 33.1% 35.8% 49.2%
1② 34.2% 50.6% 45.4% 21.8%
62.4% 70.7% 78.1%
72.9% 61.4% 51.2%
66.7% 50.3% 62.2%
合計 50.6% 53.2% 54.6% 38.1%
得点 5.06点 5.32点 5.46点 3.81点

他の設問と比べ正答率が低くなっている並べ替え(問題1)について書いておきます。

 

並べ替え問題は普段から文の構造を意識して勉強ができていれば簡単に解ける問題なのですが難

英語の勉強=単語・熟語の暗記

になっている子には難しく思えるかもしれません。

 

令和2年~5年の福岡県の公立高校入試で出された問題は以下の通りです。

これらを私(レイズの塾長)が解くときの手順をいくつか書いておきます。

令和2(2020)

①Pictograms were very useful for me when I had (to / do / where / find / to) go in the airport.

②I'm (these / make / from / life / sure) easier for a lot of people.

①は

  1. 「ピクトグラムは空港でどこに行けばいいか知らなければならないときに役立った」という訳になる可能性を想定
  2. 「had」は「have to」の可能性を考え「have to+動詞の原形」を想定
  3. 空欄直後に動詞の原形「go」があるので、不定詞「to go」になることを想定
  4. 「疑問詞+不定詞」を想定
  5. すべての肯定から「I had to find where to go in the airport.」

 

②は

  1. 選択肢と「I'm」で始まっていることから「I’m sure (that)」を想定
  2. 「sure」の後に「主語+動詞」が続くことを確定させ「these make」を確定
  3. 「make O C」を想定
  4. 以上の肯定から「I'm sure these make life easier for a lot of people.」

②は「be sure (that)」「make O C」を知っていれば解ける問題ですが

正答率が21.8%と悪かったです。

「these make」という表現にものすごい違和感を感じどうすればいいかわからなかったのが原因だと思われます。

 

この問題に確信をもって正解を導き出せる子は高校進学後も英語が得意になる可能性が高いです。

 

令和3(2021)

①In London, I think it is (you / better / to / name / for) say "Japanese food cooking class".

②There is some special food (for / is / you / eaten / which) annual events.

②は

  1. 「annual eventsで食べる特別な料理がある」という訳を想定
  2. 「you」が不要であることを想定
  3. 「is」「eaten」「which」から過去分詞ではなく「関係代名詞」「受動態(be+動詞の原形)」のセットを想定
  4. 以上から「There is some special food which is eaten for annual events.」を確定

①が35.8%と正答率が意外と低いですが

文の構造・品詞の理解ができていれば「it is ...」の「...」の部分には「better」以外は考えられないのに

「to」「you」のいずれかを「is」の後に置いた子が多かったのだと思います。

 

令和4(2022)

①Thank you for (done / you / since / everything / have) for me in Japan.

②Please (how / tell / you / with / me) have improved your shamisen skills since we played together.

①は

  1. 前置詞「for」の後に名詞が来るので「you」は意味的におかしくなるので「everything」を置くことを確定
  2. 「日本で私にしてくれたすべてのことに感謝」という訳を想定
  3. 「since」が不要であれば、「関係代名詞の省略(後置修飾)」を想定し
  4. 「Thank you for everything you have done for me in Japan.」

 

この問題は「for」の直後に「you」を置いた子が多かったと思います。

なぜ私がそう思うかというと

単語・熟語・構文暗記はしているが文の構造・品詞の理解ができていない中学生が多いからです。

これだと、今まで自分が勉強をしてきた中で見てきた表現を使うことしかできないので

「for」の後は「you」がしっくりくるので「Thank you for you」と

「for」をはさんで「you」が2回使われていても気にならずそれを解答にしてしまうんですね。

 

そんな子であっても中学では偏差値60前後を取れてしまうこともあるので

全く英語ができていないのに「自分は英語が得意」と勘違いしてしまう子がたくさん出てきてしまいます。

文の構造・品詞の勉強をしないまま高校に進学してしまった子は公立高校受験終了後からでも構わないので

高校進学前に英語の勉強を一から考え直すことを勧めます。

 

令和5(2023)

①This page shows (what / people / events / it / have) joined in our town.

②We should let (know / at /newspapers/ them / about) written in several languages.

 

長文(14点)

350~400文字程度の基本的な英文を読んで設問に答える問題です。

2024 2023 2022 2021 2020
43.2% 46.9% 69.1%
64.1% 74.3% 48.3%
41.3% 50.1% 50.0%
52.0% 63.3% 72.9% 61.4%
51.1% 39.7% 49.4%
全体 50.0% 54.6% 58.9% 55.8%

 

正答率が5割前後になる問題が多いですが

実際に出されている問題は簡単で

普通に勉強をしていれば満点を狙えます。

 

例えば正答率が43.2%だった2023年問題1は

「What does Kana enjoy doing in the English club?」

この質問に7語以上の英語で答えるものでした。

模範解答は

「She enjoys listening to Mr. Brown's experiences in many countries.」

となっていました。

模範解答だけを見ると難しく思えるかもしれませんが

本文に

He often talks about his experiences in many countries. Kana enjoys listening to them in her club.

とあったので。

Kana enjoys listening to them in her club.の「them」が前文の「his experiences in many countries」を指すことが分かれば。それらをくっつけるだけで正解を出せる簡単な問題でした。

 

これを難しいと思うか簡単と思うかは人によって異なるとは思いますが

うちの塾で小学生の時から勉強した子であれば中学2年の2学期頃にはこの問題を解ける実力になるので

決して難しい問題とは言えません。

単語

文法・読解・リスニング・英作文どの対策をしようとしても

単語の暗記ができていなければそれが足かせとなって

どれだけ勉強をしても何もできるようにならない状況が続きます。

英単語の暗記が不十分だと自覚している子はまず初めに必要最低限の英単語をイッキに覚えてください。

ただ、中学生向けの市販の単語帳はごちゃごちゃしすぎて

英語を苦手にしている子が覚えるのには適していないはずです。

レイズが作成した「中学基礎英単語」があるので

まずはその単語を全部覚えてください。

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