西南・福大を第一志望にしている受験生が、独学で合格を目指すときにお勧めできる参考書をまとめています。
ここで紹介する参考書がすべてではありません。
なお、このサイト内で別の英語の参考書をお勧めしているページもありますが、ここで紹介しているものが最新になっています。
西南・福大を受験するだけなら塾は不要?
目次
レベル別・目安時間
学力によってどの参考書を使うかが異なってくるので
- レベル1:知識ゼロ~中学卒業
- レベル2:高校初級
- レベル3:高校中級
の3段階に分けて書いています。
西南・福大を第一志望にしている受験生の多くは基本がおろそかになっていることが多いので、ほとんどがレベル2から勉強を始めることになると思います。
西南が第一志望の場合はレベル2が終わった後、時間に余裕があればレベル3に進んでください。
福大・中村学園などが第一志望で西南を受けないという場合はレベル2を終わらせれば安定して合格点(60点以上)を取れるようになります。
無理にレベル3に進む必要はないので、過去問を解いて分からなかった部分をレベル2で使った参考書を利用して復習するようにしてください。
西南が第一志望の場合はレベル2が終わった後、時間に余裕があればレベル3に進んでください。
また、カッコ内に参考書を終わらせる目安時間を書いておきました。
ただし、目安時間が「30時間~」となっていても、使い方によってはこれ1冊を終わらせるのに100時間くらいは必要になる場合もあります。
残り時間や自分の実力、どこまでやり込みたいかによって要する時間が大きく変わってくるということは念頭に入れておいてください。
レベル1:知識ゼロ~中学卒業(150時間~)
「3単元のSって何?」「不定詞とは?」というように中学1年の内容もわからない状態だったり
英検3級なら合格しているけど英語に苦手意識を持っている、例えば
- 中学のときフクトで偏差値55未満しか取れておらず英語が得意でないにもかかわらず高校進学後ほとんど英語をやっていない
- 英検3級には合格しているが準2級は全く手が出ない
このような場合は以下の参考書から始めてください。
単語(100時間~)
dictionary, letter, libraryといった中学の基本単語すら自信をもって書けないような場合は
英検3級に合格できるくらいの単語は覚えていると思うけど、そこまで単語を知っているわけではないという場合は
をお勧めします。
「1100から」始める人は、それが終わった後に「1200」を覚える必要があります(2冊とも覚えてください)。
なお、このレベルの単語は意味が分かるだけでなく書けるようになってください。
文法(30時間~)
「スーパーステップ中学英文法」が中学レベルの復習に一番いいと思います。
しかし、レイアウトが微妙なこともあり、今まで勉強をしてこなかった子や英語に苦手意識を持っている子が挫折せずに最後まで読めないかもしれません。
そこで利用するのが【中学英語をもう一度ひとつひとつわかりやすく。】です。
中学3年間で習う内容を1冊にまとめてあり、且つ、超基礎の基礎からわかりやすく丁寧に書かれた参考書の中ではこれが一番読みやすいと思います。
さすがにこの参考書を読んで理解ができないとなると、西南・福大の英語の問題を解けるようになることはないと思ったほうがいいです。
高校2年の3学期中に上で紹介した参考書をやり終えることができたら、ある程度時間に余裕があるので「ひとつひとつ」が終わった後に【成川の深めて解ける!英文法BASIC 】を読んでおくことを勧めます。
この参考書は高校生向けではありますが
- 過去完了
- 関係代名詞のwhat
- クジラ構文
など一部を除けば、扱っている内容のほとんどが中学の学習内容になっていて
「高校の時制ってわけがわからない」
「関係代名詞のときによく出てくる不完全な文ってなんなんだよ」
と、英語が得意でない受験生の多くが悩むであろう箇所を
これ以上分かりやすく説明するのは難しいと思えるくらい分かりやすく説明されています。
これを読んでおけば、レベル2の文法理解が深まるはずです。
一般的に文法書の最初の一冊として勧められるのは【大岩のいちばんはじめの英文法(超基礎文法編)】だと思います。
しかし、中学レベルの内容すらあまりわかっていない子には「大岩」ですら理解が難しく苦痛に感じるはずです。
挫折してしまっては元も子もないので、遠回りに見えたとしても、中学レベルの復習から始めてください。
解釈(20時間~)
高校3年に進級する前にレベル1の単語・文法がほぼ終わらせられれば【高校英文読解をひとつひとつわかりやすく。】の4章まで読んでおくことを勧めます。
個人的にはカラフル過ぎて読みにくいのですが、「分かりやすい」と喜んで使う子が多いような気がします。
高3になってから一発逆転を目指してレベル1から勉強を始めた受験生は解釈をやらずにレベル2に進んで構いません。
分かりやすい参考書
レベル2:高校初級(400時間~)
知識ゼロ~中学レベルが終わった人、または、高校進学後英語が全くできなくなったという人
例えば
- 英検3級には余裕で合格できるが準2級に合格できるかどうか微妙
- 準2級にはなんとか合格したが2級には全く手が届いていない
- 2級に合格しているが、リーディングセクションで9割くらい取れる実力がない
- 進研模試で英語の偏差値50以上を安定して取れていない
このような場合(ほとんどの西南・福大受験生が該当するはずです)はレベル2の参考書を使ってください。
なお、単語の暗記はすべての基礎になるので、極端に言えば英単語をすべて覚えるまでは文法・解釈は一切やらず単語の暗記に徹するのはありです。
「文法4択」「解釈」は基本的な文法が分かっていなければ、参考書を読んでも内容を理解しづらく、無駄に時間がかかってしまう可能性が高くなります。
なので、次の3点は注意してください。
- 単語・熟語は可能な限り早い段階ですべて覚える。
- 「文法4択」「解釈」は「基礎文法」を仕上げてから取り組む
- 「長文・過去問」は「解釈」がある程度進んでから取り組む。
単語・熟語(100時間~)
原則的に学校で配布されたものを使って構いません。
しかし、ターゲット1900のように、西南・福大受験に適していないものを使っている場合は、別に単語帳を購入したほうがいいです。
お勧めは【英単語ターゲット1400】です。
これを完璧に覚えてしまえば、西南・福大の入試問題で「単語が分からないから問題が解けない」ということはほぼ確実になくなります。
「ターゲット1900の800~1200番目くらいまでやればいい」なんてことをよく目にしますが
西南・福大を第一志望にしている受験生の中には、ターゲット1900に入っていない基本単語を覚えていない、という子が多くいます。
なので、難しい単語がほとんど使用されない西南・福大英語では、基本単語がしっかりと掲載されている1400を完璧にする方が英文を読めるようになります。
なお、熟語に関しては【英熟語ターゲット1000】を勧めますが、時間に余裕がない人は無理にやる必要はありません。
基礎文法(50時間~)
一から高校の超基礎を復習するために【大岩のいちばんはじめの英文法(超基礎文法編)】をお勧めします。
「大岩」は解説中心の参考書なので、問題を解いて知識の確認をするのには適していません。
そこで、一通り読み終わった後に次の文法書を利用して理解を深めてください。
- 高校英文法をひとつひとつわかりやすく。改訂版
- 英文法基礎10題ドリル
- 大学入試はじめの英文法ドリル
- 高校英文法 パターンドリル 超基礎編
- 土岐田のここからはじめる英文法ドリル
量や使われている単語の難しさ解説の詳しさなどがことなりますが、どれを使っても合否を分けるほど大きな差はありません。
なので、どれを使うかは実際に中身を見て、直感で一番いいと感じたものを選んでください。
レベル2から勉強をスタートしている人で、時間に余裕があるのならレベル1でも進めている【成川の深めて解ける!英文法BASIC 】を読んでおくことを勧めます。
これらが終わって初めて受験生としてスタートラインに立てると思ってください。
文法4択(100時間~)
福岡大学は文法4択問題が出されるので、4択問題用の文法書(単元別)を必ず使うようにしてください。
個人的にお勧めするのは
- エンゲージ
- ブライトステージ
- アップグレード
のいずれかです。
ブライトステージは発音がないので、福大に発音問題が出題されることを考えたら【エンゲージ】【アップグレード】を使ったほうがいいかもしれません。
これらは単元別に書かれているので、理解していなくてもなんとなく答えが分かってしまうという欠点がありますが、
その欠点をできる限り減らすために「4択文法問題の使い方」を参考にしてください。
3周くらいすると、答えを覚えてしまい、理解できているかどうかわからなくなることがあるかもしれません。
そんなときは、【大学入試レベル別英文法問題ソリューション1】を解くようにしてください(やるかやらないかは、受験までの残りの期間を考え自分で判断してください)
解釈(100時間~)
解釈の参考書が増えてたので、どれを使えばいいかかなり迷うところですが、
西南・福大受験生の最初の1冊として私がいいと思うのは
- 英文読解入門基本はここだ
- 大学入試はじめの英文読解ドリル
この2冊です。
【英文読解入門基本はここだ】は、レイアウトが悪いのか、文章を読むのが苦手な子が多いのかどうかは分かりませんが、お勧めしても使ってくれる生徒は多くありません。
そこで「肘井学の読解のための英文法が面白いほどわかる本」を勧めていたのですが(こちらはすんなりと受け入れてくれる子が多い)
1冊目に利用して本当に理解できるのか?という疑問がありました。
そんな中、系統は全く異なりますがちょうどいいレベルの【大学入試はじめの英文読解ドリル】が出版されたので、今はこれも勧めるようになりました。
上で紹介したいずれかが終わったら、
- 八澤のたった7時間で英文解釈
- 動画でわかる英文法[読解入門編]
- 肘井学の読解のための英文法が面白いほどわかる本 必修編
のいずれかを利用して英文解釈の理解を深めてください。
仕上げに使ってもらいたいのが【入門英文問題精講】です。
西南・福大受験生向けに授業をしていると、ある程度時間をかけて一文を丁寧に訳す訓練をやっていない受験生が多くいることに気づきます。
福大の大問1では英文和訳問題が必ず出題されるので、丁寧や訳をする訓練を普段からしていないと、自分では完璧な訳ができていると思っていても、実際はゼロ点を取ってしまうということになりかねません。
おそらく、今まであまり英文に触れていなかったことが影響しているのかもしれませんが、解釈の参考書を読んでもあまり理解できないという子も少なからずいます。
そんなときは、【英文で覚える 英単語ターゲットR(1200レベル)】で、英文を暗唱ができるようになるまで覚えるのもありです。
すべての英文を暗記していたら受験までに間に合いませんが、隙間時間などを利用して1日1テーマを20日くらいやれば、状況はずいぶん変わってくるはずです。
長文・過去問(50時間~)
英文の内容を正確にとらえるには、今まで覚えてきた文法・解釈の知識が文中でどのように使われているのかに気づく必要があります。
そのための訓練として長文の問題集を利用します。
始めの1冊としてお勧めするのが【レベル別英語長文問題ソリューション1】です(時間に余裕がなければ飛ばして下の3つのいずれかに進んだ方がいいかもしれません)。
これが終わった後に
- 大学入試 ぐんぐん読める英語長文〔BASIC〕
- 関正生のThe Rules英語長文問題集1・2
- 入門英語長文問題精講
この3つのどれか1つを使えばいいと思います。
どれを使うかは自分との相性で決めてください。
総合文法
総合英文法書は学校で配布しているもので構いません。
高校で配布されていなかったり、なくしてしまった場合は、定番の【総合英語evergreen】を購入すればいいと思います。
総合英文法は、文法4択問題・解釈・長文をやっているときに理解が難しい個所が出てきときに辞書代わりに使うのが一般的です。
時間に余裕がある場合は、賛否別れると思いますが、最初から最後まで一通り読み込むという使い方をしてもいいと思います。
エバーグリーンには各文法項目で「target」として基本例文が書かれているので、説明を読んだうえでその例文を日本語を見たらすぐに英訳できるくらいまで覚えることができたら、英語の実力はかなり伸びるはずです。
レベル3:高校中級(100時間~)
西南を第一志望にしている受験生がレベル2終了後に取り組む参考書を書いています。
文法・解釈がある程度できている受験生はレベル3から始めても構いません。
たとえば
筑紫丘・修猷館・福岡高校といった公立トップ校に進学したが勉強をさぼったせいで英語の偏差値が55~60くらいしかなく
受験日までの残り時間を考えると6教科8科目勉強して国立を目指すのは厳しいから西南を一般選抜で受ける
というような場合ならレベル3からでも大丈夫だと思います。
単語・熟語
ターゲット1400の暗記を完璧にした後に1900をやりたくなるかもしれませんが、やらなくていいです。
1400を完璧にした後は、英文解釈や長文問題を解いているときに知らない単語が出てきたらそれらを、
を作成し、それを利用して暗記をするようにしてください。
単語帳の作り方に関しては「勉強ができる人のノートの作り方」に簡単に書いているので参考にしてください。
文法4択(50時間~)
福大の過去問で安定して5~8問くらい正解できるくらいの実力になっていたら
ランダムの文法4択問題集を使って最終確認をしてください。
お勧めは
- 竹岡の英文法・語法ULTIMATE究極の600題
- 英文法・語法良問500 空所補充編
のいずれかです。
問題を解いていて「穴がある」と感じた場合は自分が今まで使ってきた参考書を使って復習してください。
※ 西南が第一志望で他の大学を受ける予定はないという場合は「お勧めしない英語の参考書」も参考にしてください。
※ 福大の4択問題は難易度にばらつきがみられるので、安定して5問以上正解ができているなら合格点を取れる実力が付いていると思って大丈夫です。
解釈(20時間~)
レベル2からやっている人は解釈の参考書を新たにやる必要はありません。
レベル3から始める人は念のためレベル2で紹介した【入門英文問題精講】か【関正生の英文解釈ポラリス(1と2)】を読んでおいてください。
長文・過去問(30時間~)
時間に余裕がある人は次のどちらかを使って長文問題を解いてください。
- 竹岡の英語長文SUPREMACY至高の20題
- 英語長文問題ソリューション 最新テーマ編1 ・2
時間がなければ、過去問をとくだけでも十分だと思います。