【夏休み】塾なしで成績を伸ばすには何をすればいい?

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塾に入っている子は塾の指示に従って勉強をすることになると思うので、特に意識する必要はないですが

塾に入らず自分で勉強をする子はこの記事を一つの参考にしてください。

 

夏休みの過ごし方でその後の成績が大きく変わってきます。

特に現在実力テスト(福岡ではフクト)の偏差値40〜55くらいの子にとっては、これまでの学習の遅れを取り戻し、一気に学力を伸ばす絶好の機会です。

すでに成績トップ層の子は自分なりの学習計画があると思うので、以下、平均的な学力の子が「何をすれば成績を上げられるか」に焦点を絞ってアドバイスします。

一番大切なこと

長年の塾講師としての経験から痛感しているのは

平均的な学力、あるいは平均を大幅に下回る学力の子どもたちは、往々にして絶対的な学習量が不足しており、基本的な知識が定着していないことが珍しくないという点です。

したがって、多くの中学生にとって、成績を飛躍的に伸ばす秘訣は基礎内容の徹底的な暗記にあると断言できます。

うちの塾の夏期講習で、通常の授業に加えて「暗記の時間」を設けている理由はそこにあります。

 

筑紫丘高校や久留米附設高校のような難関校を本気で目指す意識の高い子は、自ら進んで時間を惜しまず勉強するかもしれません。

しかし、そうした子は少数派であり、夏期講習期間中でも、塾が終わったら疲れて、家ではほとんど勉強しない子のほうが圧倒的に多いのが現実です。

この現実を踏まえると、成績向上に最も必要なのは「勉強すること」、特に基本的な内容を覚えることです。

夏休み以降の成績は、この暗記にかかっていると言っても過言ではありません。

 

「塾は授業をする場所」という一般的な認識から、塾で「暗記」を行うことに違和感を覚える方は少なくないと思います。

塾講師である私自身も長年そう思っていたのですから、そう考えるのは当然です。

しかし、多くの中学生は、本音では勉強したくないと思っています。

既に述べた通り、家に帰ってから必死に勉強に取り組む生徒は少数派です。

長時間にわたる講習を受けた後、さらに自宅で勉強するというのは、よほど学習意欲がある子でなければ難しいのが現実です。

 

私が大手塾で講師になりたての頃、教室長から

生徒のみんなが家に帰ってからその日の復習をしっかりやってくるとは限らない。子どもを信じるな

と言われたことがあります。

当時は「子どもを信じないでどうする」と思っていましたが

多くの子どもは「やりなさい」と口にするだけでは動きませんし

宿題を出したとしても真剣に取り組む子は少ないです。

それが、やはり現実なんです。

だからこそ、授業だけでは限界があるのです。

いくら授業を重ねても、子どもたちが授業で習ったことを復習し、覚えるべきことを覚えてこなければ、成績は伸びません。

こうした背景から、レイズの夏期講習では、授業だけでなく「暗記の時間」を設けるようにしました。

授業内容を定着させるための暗記を塾で徹底して行うことで、授業だけを行うよりも確実に成績を伸ばすことができると考えています。

子どもたちの自主性を信じたい気持ちはありますが、とかく気持ちが緩みがちな夏休み期間中は、「暗記の時間」が成績向上には不可欠なのです。

塾に通っても成績が伸びない?

「復習」を徹底する

「わかったつもり」になっていても、いざ問題を解こうとすると手が止まってしまう。そんな経験はありませんか?

もし心当たりがあるなら、それは今まで学んできた内容の基礎知識がまだ十分に定着していない証拠かもしれません。

平均的な学力の子の多くがこの状況に陥りがちです。

だからこそ、夏休みは新しい学習に時間を割くよりも、これまでの学習内容の復習に最も時間を割くべきです。

新しいことを始めるのは、基礎が固まってからにしましょう。

 

「教科書やワークをなんとなく読み返すだけ」といったことを復習と思っている子が多くいますが、それでは不十分です。

復習において重要なのは、アウトプットを意識することです。

最も手軽なアウトプット方法の一つは、問題演習です。

知識をインプットしたら、必ず関連する問題を解いて、本当に理解できているかを確認しましょう。

もし間違えた問題があれば、なぜ間違えたのかを徹底的に分析し、次に同じような問題が出た時に間違えないようにすることが大切です。

このサイクルを繰り返すことで、知識の定着と応用力が格段に向上します。

また、問題演習だけが復習ではありません。

暗記した内容を、誰かに教えるかのように口に出して説明することも、理解度をさらに深める効果的な方法です。

これにより、自分の言葉で知識を整理し、あいまいな点を明確にすることができます。

この夏休みは、ただ知識を詰め込むだけでなく、積極的にアウトプットを取り入れて、確かな学力向上を目指しましょう。

記憶に残す

テキスト一冊を「完璧」にする

塾に入っていない子は通信教材や市販の参考書を使って勉強をすることになると思います。

その時に重要なのは、多くの教材に手を出すのではなく、一冊のテキストを「完璧に」仕上げるという意識です。

なぜなら、多くの教材に手を広げると、それぞれの知識が中途半端になりがちだからです。

ここで言う「完璧にする」とは、単に最後まで読み終えることではありません。

そのテキストに掲載されているすべての情報、例題、演習問題に対して、以下の問いに自信を持って答えられるレベルを指します。

  • 内容をほぼ完ぺきに理解しているか?
  • 問題を自力で解き、正解を導き出せるか?
  • なぜその答えになるのか、理由を説明できるか?

一冊のテキストをこのレベルまで習得すれば、その分野における基礎力が身につきます。

 

注意点をもう一つ上げるとすれば、自分の実力に合ったテキストを利用することです。

中学生が自分で適切な参考書を探すのは無理だと思うので

  • 学校の先生にお勧めの市販の参考書を聞く
  • 自分と同じような実力の子が使っているテキストを手にする
  • 親に時間をかけて参考書研究をしてもらい自分に合ったものを探してもらう

いずれかのやり方で使うテキストを決めてください。

参考書は一冊を仕上げることが大切?

「夏の生活」を活用するのもあり

夏休みの宿題として配られる「夏の生活」は、平均点を下回っている子にとって最良のテキストになります。

「夏の生活」には難しい問題が含まれていません。

そのため、基礎固めが必要な子にとっては、まさにうってつけの教材なのです。

また、この教材は薄く、本気で取り組めば1日1冊を終わらせることも可能です。

夏休みの早い段階で集中的に取り組むことで、学習習慣をつけながら基礎学力を効率的に向上させることができます。

 

「夏の生活」は単に問題を解くだけでなく、以下のことを実践してください。

  • 理科・社会・英語:問題を読んですぐに答えが分かるくらいまで暗記をする
  • 数学:解けなかった問題を重点的に復習し、自力で解けるようになるまで練習する

これらの学習を実践することで、夏休み明けに中学校で実施される実力テストで、平均点以上を取ることも十分に期待できます。

以上のことをすることで、やる気がみなぎってきて、「夏の生活だけでは物足りない」と感じるようになったら市販の参考書を使って勉強をしてください。

「自学自習力」を磨き上げる

学校の授業や塾での指導は、あくまで学習をサポートする補助的なものです。

学力を大きく伸ばすのは、自学自習力、つまり自分の意思で勉強することにかかっています。

夏休みは、この自学自習力を徹底的に磨き上げる絶好のチャンスです。

ある程度勉強に慣れてきて「もっと上を目指したい」という意欲が湧いてきたら、ぜひ自分なりの効率的な勉強法を見つけてみましょう。

自分で課題を見つける力を養おう

「何がわからないのか」「次に何を学ぶべきか」を自分で見つけ出す力を養いましょう。

これは、参考書を読んだり問題集を解いたりする中で、「なぜだろう?」「もっと知りたい」といった疑問を持つことから始まります。

疑問にぶつかったら、すぐに誰かに頼るのではなく、まずは自分で調べたり、考えたりして解決を試みる姿勢が大切です。

辞書を引く、参考書を読み込む、インターネットで情報を検索するなど、自分で答えを探す過程こそが、真の理解へとつながります。

計画を立て、柔軟に見直す

学習計画は立てて終わりではありません。

自分の学習の進捗や理解度に合わせて、計画を柔軟に修正していく力も重要です。

もしうまくいかない部分があれば、その原因を分析し、改善策を考えて実行に移しましょう。

中学生のうちに独学の基盤を築く

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