文法・単語を最低限理解していることが前提になりますが、福岡大学の英語大問2(空欄穴埋め)は効率的な解き方があります。
目次
穴埋め問題は難しいのか?
同じ問題でもそれを簡単と感じるか難しいと感じるかは問題を解いている時点の学力によって変わります。
だから、一概には言えないのですが
文の構造を普段から意識して勉強をしている人にとっては満点(6問中6問正解)を取ることはそこまで難しくないはずです。
もし、この問題に苦手意識を持っているのであれば、
- 基本が全くできていない
- 文法をなんとなく暗記している
可能性が高いです。
福大を一般選抜で受験するのであればで、文法の勉強を一から考え直したほうがいいかもしれません。
面倒なのかどうかわかりませんが
品詞・文型・文の構造を一切考えず
- 不定詞は不定詞、関係詞は関係詞、比較は比較と単元ごとに丸暗記
- ネクステなどの文法書をただ解くだけ
の高校生が多くいます。
最初は面倒かもしれませんが、品詞・文型・文の構造理解が、結果的に安定して英語で高得点を取ることに繋がります。
消去法で選択肢を絞る
文の構造理解がどれだけ役に立つか福大の過去問を例に説明します。
上では「空欄Eが含まれている一文」と「1~9の選択肢」だけを抜粋しています。
ここで質問です。
これだけしか与えられていない状況で 正解を出せますか?
「出せるわけないじゃん」と思った人は文法をちゃんと勉強していないだけだと思ってください。
普段から品詞・文型・文の構造を意識して英文を読むことができたら、「おそらくこれが答えになるだろう」というもの1つに絞れます。
どうやって選択肢を絞るのか説明すると。
まず
「In expensive places」で始まっている、且つ空欄の後に「made」があることから、動詞で始まる可能性ありませんし、副詞のカタマリだけしかないこともありません。
この判断が出来れば「4・6・8・9」が答えになる可能性はなく
- 「主語+動詞」
- 「名詞(句・節)」
になっている選択肢(1、2、3、5、7)に絞れます。
次に選択肢の7は「why should employees get tips」と疑問文の形になっているので名詞節として判断できないので「made」の主語になる可能性はありません。
よって「7」も消えます。
また、空欄の後の「made on your wallet」は
- 他動詞「make」の直後に名詞が来ていないことから、「made」は動詞の過去形ではなく過去分詞の可能性が高い
- 「on your wallet」が副詞句
そう考えると、
空欄には「S+V」が含まれ、文の最後に「made」が修飾する名詞が置かれている
と判断できます。
すると、選択肢の2だけがこの条件を満たしているので、かなりの確率で「2」が答えだと判断できます。
どうですか?
何を言っているのか全く分からない
と思った人はいませんか?
そうであるなら文法を表面的になぞって分かったような気になっているだけの可能性が高く
福大(西南も)の英語の問題で安定して7割以上を取れるようになる可能性は低いと思ったほうがいいです。
確かに、上の説明は文字だけで、しかも大雑把に書いたのでそう感じるのは仕方がないと思います。
しかし、偏差値30台でうちの塾に入ってきた生徒も3~半年も学べば上で言ったような説明を普通に理解できるようになっていきます。
解説を理解できる力がつけば選択肢を削ることができるようになるので、最終的には福大英語で7割前後は取れるようになっています。
英語が難しく感じるのは何も考えず闇雲に暗記するだけだからで、文の構造を普段から理解しつつ英語を学び続ければ
認知的に弱い部分がありどうやっても理解できないという場合を除き、だれでもできるようになります。
もう一つ例を出しておきます。
SVCの2文型になっているので空欄Fには接続詞か前の名詞を修飾する単語が置かれる可能性を考えます。
このように「SVCの2文型に…」「接続詞」「名詞を修飾する」といった説明をされるだけで拒否反応を起こしてしまう受験生が多いですが
そこを避けてしまうと、安定して高得点を取ることは難しくなります。
なので、「分からない」「そんなことを覚えても意味がない」などと思わず、理解するように心がけてください。
たったこれだけのことを意識するだけで、この時点で残る選択肢は「2」と「3」だけになるわけです(7は直後が「who」なので仮にそれが入るとしたら先行詞が人だけでないこと、また「women」が複数形なので「was」だとおかしいから答えになりえない)
また、原則名詞は重ならないので、空欄に選択肢の1を入れてしまうと「women me」と名詞が重なってしまうので答えになる可能性はないと考えられます(4・5・8も同様)。
福大の空欄穴埋め問題はこのようなやり方で解いていけば、選択肢を1~3個くらいに絞れることが多いので、
あとは、基本的な英文を読めさえすれば、かなりの確率で穴埋め問題は満点を取れるようになります。
文脈判断
選択肢を絞ることができたら後は文脈判断で答えを確定させます。
これに関しては
「正誤問題」を参考にしてください。