中学の授業にもついていけないのに高校を卒業できるのか?
偏差値は40台どころか、下手をすれば30台のときもある。
偏差値は50以上はあるけれど、私立の過去問を解いたら難しくて半分も取れなかった。
入試が自分事として感じられるようになると、それまであまり勉強をしてこなかった子でも、このような不安を抱くようになるはずです。
目次
現実
福岡地区では一部の私立高校は偏差値50以下だと不合格になる可能性がでてきますが、多くの高校は幅広い学力の子を受け入れています。
公立高校でさえ受験すれば合格できる高校が福岡地区に2~4校あります。
なので、
「定期テストで30点も取れない」
「フクトでは1桁になることもある」
こんな学力で本当に高校に合格できるかどうか不安という子もいると思いますが
こういう状況なので、どこかしらの高校には必ず合格できるので安心してください。
ただし、注意しなければならないこともあります。
内申書です。
中学時代に何かしら問題を起こしてしまった子や内申点に1がついている場合、受験しても不合格にさせられる私立高校があります。
ですので、内申書に不安がある場合は担任の先生に相談をして、合格させてもらえる高校を紹介してもらうようにしてください。
私立高校の入試問題が難しい
私立高校の入試問題は、公立高校の問題と比較して難易度が高いところがあります。
そのため、公立高校の入試対策を中心に行ってきた受験生にとって、一部の私立高校の入試問題は、科目によっては5割を取れないかもしれません。
したがって、上記の高校を志望予定の受験生は、中学の学習内容が終わったら過去問題を解き、実際に出題される問題のレベルや傾向を把握しておくことが非常に重要になります。
過去問を解いた結果、5割以上の得点が見込めるのであれば、合格の可能性が十分考えられます。
しかし、4割以下の得点しか取れないようであれば、不合格になる可能性を考慮する必要が出てきます。
その際、志望校のレベルを再検討するのか、あるいは合格に向けてさらに学習量を増やし、学力向上を目指すのかは自分次第です。
いずれにしても、不合格者が一定する私立高校を受験する場合は現状の学力を正確に把握し、早めに対策を講じることが、志望校合格への鍵となるでしょう。
「偏差値が10高い私立高校は合格できるか」という検索もされることもあるのでついでに書いておきますが
偏差値40の子がネット上で偏差値50とされているの私立に合格するのは簡単だと思います。
私が過去受け持った偏差値30台後半~40台前半の生徒も偏差値50前後の私立高校に普通に合格できています。
大濠(進学)・西南はネット上の偏差値が凄く高くなっていますが、偏差値50台後半でも対策をしさえすれば十分合格できると思います(対策なしだとおそらく落ちます)。
なお、合格最低点が公表されていないので何とも言えませんが
過去の入試結果を見て受験した子のほぼ全員が合格している高校を受験する場合は
1科目30点くらいしか取れなかったとしても合格できるはずです。
ちなみに、私が中学3年生だったときは入試問題がほぼ分からなかったので出鱈目に記号を書いただけでも合格できました(当時、母校の入試問題は全科目全問ア~エの4択問題でした)。
少子化で生徒獲得が難しくなった現状を考えると、昔以上に、私立高校が不合格者を出すことは考えにくいです。
とはいっても、合格最低点が公表されていない現状から「30点でも絶対に合格できる」と断言することはできないので、勉強が苦手な子は担任の先生に、確実に合格できる高校を教えてもらうことを勧めます。
私立対策は必要か?
特進科を受験する場合や学力特待を狙っている子は絶対に対策を取るべきですが
進学科や工業・商業系の学科を受験する場合は対策をとらなくても合格できると思います。
ただし、全く過去問を解かないのは不安なので、志望校が無料で配布している過去問は解いておいた方がいいかもしれません。
公立高校が第一志望の場合、「過去問をやらなくても受かるならやらなくてもいいんじゃない?」と思う子もいるかもしれませんが、
いろいろな問題に触れることが公立高校の対策にもなるので
私立の過去問を使って勉強をすることは無駄にはならないのでやってもいいと思います。
なお、不合格者が多く出る私立高校を受験する場合は、必ず年内に過去問を解くようにしてください。
特に大濠高校は要注意です。
「フクトで偏差値が60以上、合格判定もB・Cだから不合格になることはない」と思い込んでいる子がいるかもしれませんが危険です。
塾に通っていない子や公立対策だけをしている塾に通っている子は、科目によっては大濠の問題に手が出せない可能性があります。
公立・私立どちらが良い?
「公立と私立はどちらの方がいいのか」ということで悩む子もいるみたいです。
- 3年間勉強漬けの生活をして国立大学に絶対に進学したい
- 学校の設備を重視したい
- 特殊な勉強(公務員対策・芸能・料理等)をしたい
のであれば私立の方がいいかもしれません。
そうでないのならどちらでもいいと思います。
その時は次のような基準で高校を決めるのもアリかと思います。
大学に進学する場合
管理教育がされているか、放任主義がされているかで決めればいいと思います。
誰かに指示をもらわないと勉強ができないタイプであれば管理教育がされている高校、自分のペースで勉強をしたいタイプであれば放任主義の高校を選んだほうがいいと思います。
私立と公立高校ではどちらの方が国立大学に合格しやすいかと問われたら「私立高校の方が合格の可能性が高まる」となります。
というのは、大学の合格実績を重視している私立高校は、勉強を頑張っている子のはかなり手厚いフォローをしてくれるからです。
3年間勉強漬けの生活になると思いますが、国立に合格できるならそれでも構わないというのなら公立の何倍も私立の方がいいと思います。
一方、「勉強は人から言われてやっても意味がない」「自分のペースでやったほうがいい」というタイプの子は私立はやめておいた方がいいです。
詳しくは「大学進学を考えている中学生の高校の選び方」を参考にしてください。
大学に進学しない場合
大学に進学しないのであれば普通科以外の学科に進学することを勧めます。
普通科以外の学科を進路先にするなら、学びたいと思える高校を選ぶべきなので、公立・私立どちらがいいかというのはありません。
中に高校以降の進路をどうするか決めていない子も多くいると思います。
そのときは
- 勉強が苦手
- 勉強をする気がない
というのであれば普通科は選ぶべきではないと思います。
また、学習に何らかの困難を抱えている可能性がある場合、一般選抜入試で大学を受験するのは厳しいかもしれないので、中学時代の学習状況によっては普通科以外の学科を選んだほうがいいかもしれません。
勉強が苦手だしやる気もないのに普通科に通ったところで、10代中盤の貴重な時間を、無駄に過ごすだけになるはずです。
そうなるくらいなら、少しでも興味のあることが学べる学科に通ったほうが実りのある時間を得られるはずです。
それに、大学入試は自分がやるかやらないかだけなので、「やっぱり大学に行きたい」と思い立たのなら、独学で大学合格を目指せばいいだけのことです。
また、指定校推薦枠がたくさん設けられている現在、下手に公立高校の普通科や私立の特進に進学するよりも、西南・福大に合格しやすくなる可能性だってあります。