中学時代塾に通っていたのであれば
「高校進学後通っていた塾から高校に入ってからも通ってね」
とか
「国立大学を目指すなら高校1年から塾に入らなければ合格できないよ」
といったことを
塾から言われた子も相当数いると思います。
目次
塾に通うかどうかは自分で判断
「塾に通ったほうがいいよ」
と塾から言われ
高校進学後も塾に通わないと勉強できないのか…
と思う高校生もいると思いますが
別に塾に通わなくても大学に合格できます。
塾の先生は
「塾に入らなければ合格ができない」
というかもしれませんが
そんなわけはありません。
自塾に引き留めておきたいから
「勉強をしなければ」
を
「塾に入らなければ」
に変えているだけでなのでそんな言葉は信用しする必要はありません。
塾に通うのは
自分が必要だと思ったとき
です。
それからで十分です。
その時期が
高1の4月なのか
高3の4月になるのか
または
全く塾を利用しないのか
は人によります。
ちなみにうちの塾の自習室利用だけ(独学)で
佐賀大や偏差値的に九大よりも確実に高い大学に現役で合格した子もいます(この子は自習室利用だけで中学の時の私の教え子ではなかったこともあり「どこの大学に進学したかは書かないでもらいたい」とお願いされたのでどの大学に合格したかは書きませんが、「住んでいる場所を考慮しなければその大学と九大でどちらの方を選ぶ?」と尋ねられたら、ほぼ全員がその大学を選ぶと思うであろう大学に合格しています)。
それを考えると、やはり、塾に通わなくてもいいと思えるのであれば無理に塾に通う必要はないと思います。
まずは自分で考える
うちの塾では
高校では塾に通う必要はない
と言っているので
たとえ国立大学を受ける予定だったとしても
うちの塾に通っていた子が高校生になってからすぐに塾に通うということはほとんどないと思います。
「国立を目指す」
という子が通う高校なんだから授業についていくのも難しいはずなので
学校の勉強は相当大変になるはずです。
高校の授業が難しく大変なのに
さらに塾に通うとなると 自分の勉強ができなくなってしまい
勉強をしているのに全然勉強ができない
ということにもなりかねません。
なので
国立を目指そうとしているのなら(国立以外を目指す人についてはこのページの一番下の項目に書いています)
塾に通うのではなく
まずは学校の授業についていくことを重視して勉強をするようにしてください。
自分で勉強をしろと言っても
勉強ができないから塾に通うのでは?
と思うかもしれませんが
この考えは多くの場合間違いです(小中学生が塾に通うのと高校生が塾に通うのは意味合いが異なる)。
中学の時はそこそこ勉強ができ
学校では平均よりは確実に上にいたと思っていた子でも
高校進学後まったく勉強ができなくなる場合が多く見られますが(実際に私がすべての生徒を見たわけではないので感覚的なものになりますが)
その原因は塾に通ったからといって解決できるものではありません。
原因については下に書いているのでそちらを参考にしてください。
塾を利用するなら
- 自習室目的
- どれだけ悩んでも分からない問題が出てきたときにすぐに説明を聞ける
こういう使い方をしたい場合くらいだと思います(高校生にも指導可能な講師が在籍している自学型の塾があればそこはいいかもしれない)。
高校になってから勉強ができなくなったという子が
- 集団形式
- フランチャイズの個別指導
に通ったところで何も変わらない可能性がものすごく高いです(塾に通い始めたことがきっかけとなり家の勉強時間が何倍にもなったという場合でない限り)。
まずは、自力で勉強をしましょう。
塾に通えばいいのか?
上でも書きましたが
学校の授業の問題をやろうとしても全く分からない…
こんな状況にいるなら
個別指導塾に通って教えてもらったほうが効率的なんじゃないか?
と思う気持ちは分かります。
しかし
じっくりと考える時間が残されていないから結論を教えてもらいそれを無理やり暗記して詰め込むしかない
という場合を除き
時間をかけて自分で考え抜くことを勧めます。
つまり
高校3年生の夏休み頃から焦って国立や難関私立の理系学部を目指して勉強を始める
という場合を除き
塾に入る前にまずは自分でやりなさい
というわけです。
塾に通って分からない問題を表面的にできるようにしてもらっても
塾ではできたのに
定期テストの問題は解けない
模試の問題になるとまったく解けない
「できると思うんだけどなぜかできないんだよな」状態になります。
もうそれは何というか・・・
できていないのにできていると勘違いさせられちゃった最悪な状態なんです。
数学が苦手な子が多いので数学に限定して書きますが
塾ではできたのに学校や家でやるとできない
となるのは
塾では解答の手順まで教えてもらうので
実際は計算しか解いていないのに
問題が解けるようになったと錯覚しているだけなんです。
中学生にはよくあることかもしれませんが
個別指導塾に通っているのに一向に成績が伸びず
定期テストでも30点前後しか取れていないから他塾を探している
という子が別の塾の体験の時に
「個別指導塾の教え方はうまいし、問題が解けるようになるんだけど、定期テストになるとわからない」
ぼそっと言うことがあるかもしれませんが
まさにこれなんです。
「できていない」のに「できている」と思わせることは
少なくともその子が計算ができるのであれば
簡単なことなんです。
文章題だろうが1次関数だろうが、式を教えてしまえば解けるに決まっているわけだし
図形の証明問題に関しても
自分(講師)が普段解いている手順をなぞらせるというやり方をすれば
本人に「できた」と思わせることができてしまいます。
ただ
結局は高校レベルの数学の問題ができるようになるには自分の力で相当の勉強量をこなさなければならないので
その時だけ表面的にできるようになったと思わされるだけで
ほとんど意味のない勉強になる可能性が高いです。
※ 私も、勉強をさぼってきただけでやればちゃんとできるようになる可能性が高いと思える子には「できる」と思わせるために、ほぼ答えを教えているのに自分でやったと思わせるような説明をすることはあります。なので、そのやり方が間違っているという分けではありません。状況に応じてはやってもいいですが、それがずっと続くようだと少なくとも高校レベルの問題はいつまでたっても解けるようにならないはずです。
考えることを面倒に思ってはダメ
高校進学後数学が分からなくなり
授業をしっかり聞いても参考書を読んでも分からない問題も出てくると思います。
その場合でもまずは一人で考え抜いてください。
そうすることで頭に残り次に活かせ、さらに難しい問題をとく思考回路が生まれるんです。
いきなり人に聞くと、「あ~そうなんだ」で終わってしまい、深く理解ができないままです。
分からないとイライラしてすぐに答えを聞きたくなる気持ちはものすごくわかります。
私も
1問解くのに1時間以上かけているのによくわからない
という状況になると
もうだれか教えてくれよ!!
と
同じような気持ちになります。
しかし自分のアタマを使わずに人から教えてもらって解けるようになったとしても
それは
理屈抜きの丸暗記
でしかありません。
考えていると思っても実際は考えていないことの方が多いはずです。
そこそこ頑張っているのにちょっと難しい問題になったら手が出せるようになる気が全くしないのであれば
丸暗記しかできていないはずです。
だからいつまでたってもできるようにならないんです。
にも書いた通り
単に高校の勉強内容についていくだけの努力をしていないからで
それは塾に通ったからといってどうにかなるものではありません。
どうしてもわからない場合は
ことも一つの手です。
通うつもりがもともとないパターン
大学を受験するかどうかわからない子であれば
中学のときと同様必死になって勉強をしようとは思わないはずです。
西南・福大を目指すかもしれないと考えている子であれば
中学3年の夏休み頃から少しずつ勉強を始めなんとなく志望校に合格できてしまった
という場合が大半だと思うので
受験は高3からで間に合うだろうと思い
高校1・2年生の時は必死になって勉強をしよう
というようにはならないはずです。
どちらの高校1・2年次は塾に通うことはないと思いますが
後者は遅くとも高校2年が終わるころまでには大学受験を意識しておきましょう。
勉強もしていないのに
西南・福大余裕だろ
と勘違いしていると
高校入学時には自分が思ってもいなかった大学に進学することになるかもしれません。
進研模試で偏差値40台前半しか取れていないのにまったく勉強をせず
高3の夏休みころになって本気で受験勉強を始めようと思ったとき
そこで初めて大学受験が公立高校受験と全く別物だと気づくようではおそらく手遅れになります。
塾に入る入らないにしろ
偏差値40前後から西南・福大レベルの大学を目指すつもりなら
高校3年に進級するまでに受験勉強を始めてください。
うちの塾では西南・福大受験生のために
高校2年の2月から「基礎英文法・単語講座」を始めていますが
偏差値40前後くらいの子が西南・福大を目指すのであれば
そのくらいの時期から少しずつ大学受験を意識した勉強を始めなければ間に合わないからです。