小学生の国語の授業は「書く力」「読む力」

それらを鍛えるために語彙力を増やすことを意識した授業を行います。

書く力

中学年クラスでは、4コマ漫画を利用して書く力を身につけていきます。

やり方は簡単で、4コマ漫画の内容を自分の言葉で100字~150字で文章にするだけです。

4コマ漫画は起承転結がはっきりしているものが多く、論理的に文章を書く訓練になります。

また、文章を書く前に「この漢字を使ってもいいよ」といくつかの熟語を用意しておくことで文を書きやすくするだけでなく、語彙力も少しずつ増やしていきます。

高学年クラスでは、

  • 平日、学校を休んで家族旅行に行くことに賛成か・反対か
  • 「学校にスマホを持って行くことがなぜだめか」と尋ねてくる小学生に、学校の先生の立場になってあなたなりの説明しなさいという

といった形で文を書いてもらいます。

小学校を卒業するまでに200文字程度で自分の考えを論理的に書けるようになることが目標です。

小学生の読書」に、塾においてある小学生向けの本のリストがあります。

読む力

漢字(言葉)の読み書きができなければ文章を読むことができません。

文章を読むための基礎になるのが漢字ですから、子どもたちには漢字に興味を持ってもらうことがものすごく大切です。

大切なので、すべての子に漢字は覚えてもらいたいのですが、中には漢字を覚えることが面倒だと思う子もいます。

そのような子でもしっかりと漢字を覚えられるように、中学年クラスでは遊び感覚で漢字に触れさせることを心がけます。

例えば「かるた」を使ったり、制限時間内にどれだけ覚えられるかの暗記競争などを行い漢字を覚えていきます。

また、「『自分がこう成りたい、人にこうしてもらいたいと よりよい状態を期待し、その実現を願うこと。また、その事柄』(新明解国語辞典第七版)という意味の『き』で始まる2語」というように、国語辞典の定義を読み上げ、その熟語が何なのかをクイズにしたりもします。

高学年クラスでは、環境・科学・社会・文化・国際関係・福祉・情報などの様々なテーマの文章を読み、問に答える、読解中心の授業を行います。

このとき、文章に出てきた漢字・キーワードを覚えることで語彙力も増やします。

「自分で考える」ことを重視していきたいので、問の最後には、取り上げられたテーマについてみんなで話し合う時間も設けます。

たとえば、「終末期医療」に関するテーマの問題であれば、「自分の意思を示せない状態になったときに備えて事前に『延命治療』を望むかどうか」という問いを立てたりします。

ステップUPでも書いていますが「子どもたちの読解力をつけるためには時間をかけるしかない」です。

簡単に読解力をつける方法などあるわけがないので、焦らず時間をかけていきましょう。

読解授業の具体的内容

読解の授業をイメージしやすいように具体的に書いておきます。

    医療・介護保険制度に関連する話題で、「高齢者の医療費負担が1割から2割に引き上げられたらどう思う」などと質問を投げ掛けます。

    その質問に対し「高齢者は弱い立場にいるから大切にしないとだめ。だから、2割負担にはしない方がいい。」という答が返ってきたとします。

    それに対して、「高齢者が弱い立場にいるというのはなぜ?若者で働けない、給料が上がらない人もいるんじゃない?今の高齢者は年金が少ない少ないと言っているけれど何もしなくても今の若者よりお金をもらえている人もいるんだよ。高齢者って、本当に弱い立場にいるのかな?それに2割負担にはしない方がいいとは言うけれど、世代別1人当たりの年間医療費は15歳~44歳は11万円くらいだけど、75歳以上の高齢者になると89万円にもなるんだよ。11万円の3割負担はいくら?89万円の2割負担っていくらかな?それに、高額療養費負担制度と言うものもあるよ。それらの負担は誰がするんだろう?高齢者なのかな?お父さんお母さんなのかな?はたまた、将来の自分たちなのかな?」というような質問をさらに投げ掛けます(子ども達にも分かるように)。

    子ども達がどのような反応を示すかは全く分かりませんが、何が正しいか分からない、答のない問題について自分なりの答えを考えようとするはずです。

    周りの顔を気にして「こう言えばいい子だと思われるだろう」という良い子ちゃんの回答は不要です。

    話し合うために必要な最低限の周辺知識を付け、それをもとに自分の考えを言い、話し合いをすればいいのです。

    もう少し掘り下げてみます。

    麻生太郎さんの発言

    麻生太郎さんの発言を基に今後の受験で求められていることが何なのかを書いてみました。

    2016年6月17日に麻生太郎さんが「90になって老後が心配とか、訳の分からないことを言っている人がテレビに出ていたけど、『お前いつまで生きているつもりだ』と思いながら見ていました」という発言をしました。

    これにについてどのように思う人がいるでしょうか?

    「この人はまた・・・、なんでこんなバカなことが言えるんだろう?『お前いつまで生きているつもりだ』っていったいなに様?」

    「未曽有をみぞうゆう、踏襲をふしゅうと読んだバカには何も言われたくない」

    「バカじゃないの?」と、単にこの発言に反対するだけではありませんでしたか?

    単に感情的になって、麻生太郎さんの発言を否定しているだけでは、これから今まで以上に求められるであろう「自分で考える」という力を身につけることはできません。

    何が正しくて、何が正しくないのか、感情的に判断するのではなく、様々な情報を自ら集め、自分がどう思うか、どうするべきなのか、を普段から考えていくことがこれからの社会を生きていくこどもには必要になってきます。

    自分で考える

    この発言に対して私は「表現の仕方は間違っているが、言っていることは理解ができる」と思いました。

    というのは高齢者における医療費・介護給付費が毎年増加、医療費に関してはここ数年は1兆円前後伸で伸び続けているからです。

    平成22年度に33.6兆円だった医療費が26年度には40.0兆円に増えています。 0歳~14歳までの医療費は約15万円なのに対し、65歳になると約72万円なんです。65歳の人口の方が0歳~14歳の人口より多く、医療費も多いとなると、どうなるか想像できますよね。

    介護給付費はどうでしょうか。

    受給者は開始当初は218万人だったのが、26年度現在588万人になっています。受給者が増えれば当然使われるお金も増えます。

    2000年に3.6兆円だった給付費が、2014年には10兆円を超えているのです。

    この状況は今後どうなると思いますか?

    すでに、現時点で4人に1人が65歳以上です。今後65歳以上の人口が増えピーク時には2.5人に1人が65歳以上になるという推計が出ています。

    そうなったときに誰が医療費・介護費を払うのでしょうか? 負担割合が仮に5割になったとしても、自己負担限度額があるので一月の医療費が一定額を超えたらそれ以上はすべて税金で賄うことになります。

    それを考えたら、「医療費平均が70万円を超える高齢者がいつまで生きているのか?」という発言をするのも、表現に問題はありますが、分かる気がするのです。

    健康でいられれば問題はありません。

    しかし、寝たきりの高齢者が人口の1割を超えたらどうでしょうか?それだけで医療費がどれくらい必要になるかわかりません。

    もちろん、医療費の多くは税金から支払われます。

    もしかしたら若い世代の稼いだ給料のすべてを税金にしても医療費を払えない状況になるかもしれません。

    そういう知識をがあれば「高齢者が寝たきりの状態になって長生きし続けられたらやばいんじゃない?」と思うはずです。

    メディアで取り上げられた部分だけを見ると本当に最悪な表現ですが、医療費の現状を知っていれば言っていることは理解できなくはないはずです。

    「人の命とお金を天秤に掛けるはおかしいのでは?」と思う人もいるでしょう。

    でも、すべてのお金が高齢者の医療費に使われるようになったとしても同じことが言えるでしょうか。

    医療費が増え続けているという現状などを知ったうえで、自分は医療費の在り方をどう思うか・どのような対策があるのか、自分で考えてみることってかなり大切なことだと思えませんか?

    それに、あと数年もすれば、このようなことが入試で問われるようになるはずです。

    麻生さんの発言内容だけに注目し、感情的に「あの発言はダメです」「あの発言をしているのはおかしいと思います」では、入試にも対応できなくなるはずなので、小さいときから自分で考える訓練をしましょう。

    こんなことして中学進学後テストで点が取れるようになるの?

    小学校のテストや中学の定期テストででるような文章を取り上げるわけではないので、授業を受けたからといって中学に入ってから国語で点数が取れるようになるかは分かりません(定期テストで点を取るには暗記が必要なので、暗記をしなければ点は取れません)。

    ただ、読解力は身につけられるようになるはずなので、実力テストの随筆・小説問題は解けるようになると思います。

     

    小学生が読む文章って、抽象的なものが少なく、文字が読めれば難なく理解できるものばかりです。

    だから勉強をしなくても多くの子が80点とか90点とか簡単に取れてしまうんです。

    そのような文章を読むときに、抽象ー具体、接続詞、副助詞の働き…などと説明しても

    「何それ…普通に読めば答えが出るのにかえって難しくなる」となるのが落ちです。

    高校生が大学受験のために現代文の勉強をするときに論理や文法を意識したり、背景知識を覚えたりするような勉強は小学生には難しいです。

    だから、レイズではそのようなことを小学生には教えません。

    はっきり言うと、小学生の時の国語は「習うより慣れろ」です。

    私自身がそうなのであまり書きたくはないのですが、

    そもそもまともに本を読んだことがなければ

    「論理」を伝えられても、「解法」を説明されても、それを理解するのは難しいです。

    国語の読解問題で正解を出したいのであれば、1冊でも多く本を読んだ方がいいです。

    塾に本を置いているので(「小学生の読書」)気になる本があれば読んでください。

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