「インプット」と「アウトプット」どちらを重視すればいいかわからなくなったときは
以下の記事を参考にしてください。
目次
「アウトプット」とは?
2018年に樺沢紫苑さんが『学びを結果に変えるアウトプット大全』で
コロンビア大学のアーサーゲイツが1917年に行った研究を引用し「インプットとアウトプットの比率は3:7がいい」と伝えてからだと思うのですが
勉強法について書かれた本やネット記事を読むと「3:7の法則」について触れているものが急に増えてきたような気がします。
私がこの本を読んだり、ネット記事を読んで不安になるのは
インプット=暗記
アウトプット=問題演習
と捉えている人が誤解をするのでは?
ということです。
本を読めば「アウトプット=問題演習」に限定されていないことは分かるのですが
中には「インプット:アウトプット=3:7」の部分だけを見て「問題演習をひたすらやれば成績が伸びるんだ」と思い込み
暗記・理解をせず問題ばかり解き続ける・・・
なんてことをする人が出てくるかもしれません。
実際に
「参考書・教科書は軽く読んで問題演習に時間をかけろ」というネット記事もあります。
「『問題演習をする』ことには分からなかった問題を暗記・理解することも含まれる」と書かれてあればいいのですが、「演習が大切」としかないので
その記事を素直に信じ、ひたすら問題を解くだけの子が出てこないか心配です。
アウトプットは「問題演習」だけを意味しているわけではない!!
ここを誤解しないようにしておきましょう。
インプット・アウトプットの定義が分かりにくい
インプット・アウトプットに関することを書いている本やネット記事によると
教科書や参考書を読んで「暗記」したものを、ノートに書き写したり声に出しすことは「アウトプット」に含まれるみたいです。
でも、ノートに書いたり声に出したりするのって暗記をするためですよね?
だったら「インプット」なんじゃないかと私は思ってしまうのですが・・・
何がインプットで何がアウトプットなのかごちゃごちゃしちゃっているので、
もうですね
ここはですね
インプットとアウトプットの割合など気にするな!!
としておきましょう。
- 暗記するときに「手を動かす」「声に出す」
- 暗記し終わったものを何も見ずに「さっき覚えたのなんだっけ?」と頭の中で思い出す
- 友だちが分からない問題を教えてあげる
- 問題演習が終わった後にそれらを見直し暗記をする
すべて「アウトプット」でもあり「インプット」でもあります。
インプット・アウトプットの割合など気にしなくても「間違ったダメな勉強方法」を避け
「どうすれば暗記・理解がしやすくなるのか」を普段から意識していれば自然と自分なりの効率的な勉強法が身に付いていくものです。
効果的なアウトプット(インプット)
以下、小中高校生が学校の勉強をするときに効果的なアウトプット(インプット)方法を書いておきます。
思い出す
- 暗記するページをあらかじめ決めておき、一通り暗記が終わったら、何を覚えたか何も見ずに頭で思い出す
- 夜寝る前にその日に何を覚えたかを頭の中で思い出す
- 理解が必要な単元は自分が先生になったつもりで、架空の生徒に教える
この3つは後で思い出さなければならないので「覚えよう」と集中する必要があります。
覚えようとするので、
勉強で結果が出せない子の多くが陥っている
ダラダラ時間だけが過ぎ頭に何も入っていない
なんてことが起こりにくくなります。
特に架空の生徒に教えようとしても上手に説明できなければ「記憶があやふやで理解が不十分」だということに否が応でも気づくことになります。
これにより「何が分かって」いて「何が分かっていない」かがはっきりと見えるので、「自分が何をすればいいか」が分かりやすくなります。
「できない」ところを「できる」ようにすれば成績は勝手に上がるものなので、このやり方で勉強をすれば、やらないよりも良い結果を出せる可能性が高まります。
とはいっても、受け身で勉強をしている子にはこれらを実践するのは難しいです(これが一人でできる子は既に成績はいいはずです)。
親子関係によっては難しいかもしれませんが、可能であれば
「今日は何を覚えたか教えて」
と聞くのもありだと思います。
音読
国語・英語の文章を読むことはもちろん、理科・社会・数学でも音読を勧めます。
私が普段そうしているから「音読は良い」と思っているだけなのかもしれませんが
経験的に口に出したほうが記憶しやすいと感じますし
集中力がないときに文章をただひたすら読むことで、集中力が戻るといった効果もあるような気がします。
音読は意味がない?
問題演習
当たり前かもしれませんが「問題演習」もアウトプットの一つです。
新しいことを暗記するばかりで復習を一切しないと、覚えたと思ったこともすぐに忘れてしまいます。
そこで、知識定着のために問題を解くことが有用になります。
特に定期テストや範囲が限定されている模試対策をする場合は
このように暗記と演習を交互にすることを勧めます。
暗記をしないでひたすら問題だけを解くことを推奨しているネット記事がありますが、鵜呑みにしてはダメです。
そういう記事を書いている人も実際は暗記も必要だと分かっているはずなのですが、「問題演習が重要」ということだけが強調され、誤解を生むないようになっています。
知識がゼロに近いのに暗記もしないで問題を解くのは止めましょう。
いきなり問題を解く