「勉強習慣を付けさせる方法」という検索をするのは
そろそろ勉強習慣を付けさせたいと思っている小学生の子がいる親
勉強をしないで思うような成績が取れていない中学生の親
が大半だと思います。
そこで、この記事は
勉強習慣がついていない小学生
勉強をしていないことが原因で「平均前後~平均を大幅に下回る」中学生
にどうすれば勉強をさせられるか困っている人に向けて書いていきます。
目次
はじめに
子供が勉強を面白いと思えるのは小学校3年生くらいまでで、学習内容が難しくなってくる小学校4年生頃から、徐々に勉強が嫌いになり始めてくることが多いみたいです。
勉強が嫌いであっても学校の授業についていけているならそこまで気にする必要はないのかもしれませんが
勉強嫌いだと
- 英語は「be動詞・一般動詞の理解が全くできないまま放置」
- 算数は「分数が含まれる四則計算・割合・速さの問題を理解しないまま放置」
してしまい
中学進学後、いきなり学校の授業についていけなくなるかもしれません。
そうならないように、できる限り小学生のうちに勉強習慣を着けておくことを勧めます。
以下、習慣がついていない小中学生に勉強習慣を付けさせるいくつかのやり方を書いておくので、使えそうだと思ったら実践してみてください。
勉強している姿を見せる
ゲームをしたりテレビや動画を見ている姿しか見ていない親から「勉強しろ」と言われると「なんで自分だけ勉強しなければならないんだ」と子供が思ってしまうのは仕方がないことです。
子どもは自分が目にする親の姿だけしかわからないので、親が子供のためにどれだけ必死に働いていたとしても、その姿を子供は想像することができないからです。
だから、子どもに勉強をしてもらいたいのであれば、親が普段から勉強をして「勉強をするのが当たり前」と子供たちに思わせることが大切になります。
本当に仕事が忙しくて勉強をする時間を全く取れないという場合もあると思いますが、そうでないのなら1日30分でも構わないので勉強をすることを勧めます。
このとき
「小説」を読んだり「新書」「ビジネス本」で勉強をするのは勧めません。
というのは子供からすれば、それらを読んでいる姿は単なる娯楽にしか見えないこともあるからです(岩波新書を読んでいる私を見て「先生、本が好きならこういうのはどうですか?」とライトノベルを紹介してくれた元教え子がいました)。
そこで
勉強をするのであれば「英検」「漢検」「数検」「行政書士」「宅建」といった、「資格試験の勉強」を勧めます。
私が中学生だった頃、母親が行政書士の勉強を始めたことがあり、その姿を見た時は勉強を全くしない私(「偏差値の推移」)でも「あっ、勉強ってかっこいいかも」と一瞬あこがれたくらいですから、かなりの効果があるはずです。
それに、目標があったほうが勉強のモチベーション維持に役立つはずです。
一緒に勉強をする
物心つく前に、親が子供に勉強をしている姿を普段から見せていれば「勉強をするのが当たり前」という環境が自然と作られます。
ところが、親離れが始まる小学校高学年~中学1年くらいになってから親の勉強姿を見せたとしても、効果がなかなか見られないかもしれません。
そこで、次善の策として考えられるのが「一緒に勉強をする」です。
「あなただけ勉強をさせるのは一方的過ぎるから一緒に勉強する」と伝えれば
よほど親に反発している子でない限り受け入れてくれるはずです。
精神的に負担が重い割にあまり効果が見られない「勉強しなさい」と言うだけの「怒り法?」よりも
少しでもいいから一緒に勉強をするほうが、子どもが勉強習慣を身に着けられるようになる可能性は高いです。
何を勉強していいのか分からなければ何らかの資格を英検・漢検・数検であれば、親子で競い合うこともできるので、そこから始めるのもありです。
ただ、この段階では1日に2時間も3時間もやろうとすると、「そんなにやりたくない」とやる気をそぐことになるので
30分
まずは、30分くらいで十分だと思います。
場合によっては5分でもいいと思います。
なお、英検・漢検・数検は勉強をするきっかけに使うには役立ちますが
これらの試験の3級に合格したとしても、たとえそれが準2級であったとしても、高校受験に有利になることはほぼないので、それを目的に受験しようとしているのなら無理に受ける必要はありません。
また、大学入試では英検2級が使えるところも一応はありますが、合否に影響するほど役立つのは準1級・1級だけです。
5分でもいいから結果が目に見えるように
「勉強を教えて」という
一緒に勉強をすることも難しいようなら
「小学校(中学校)で学んだこと忘れちゃって、一から学び直したいから教えてもらいたいんだけど、お願いできる?」と声掛けするのも一つの手段です。
勉強しなさい!!
だと、反発心から返って勉強をしなくなることもあるでしょうし
親が怖くてしぶしぶ勉強しようとしても
- 何をすればいいかわからないから机の前にいるだけ
- 勉強したふりをするだけ
になる可能性も高いです。
それを防ぐために
「この計算どうやって解くの?」
「『私は先生です』って英語でどう書くの?」
「原子って何?」
「口分田って何?班田収授法ができる前はどうだったの?」
「教科書のこのページがよくわからないから、説明してくれる?」
といった質問をするんです。
親子に距離ができ始める中学生くらいになるとこのやり方が難しくなるかもしれませんが
お勧めな方法です。
インプットとアウトプットは3:7
具体的にやることを伝える
人から言われて嫌々ながら勉強をしても頭に残りにくいので、できる限り自分の意志で勉強を始めるように方向づけてあげるべきなのですが
誰もが上のやり方で自然と勉強をするようになるとは限りません。
放っておいたら一切勉強をしないのなら、ある程度強制的に勉強をさせる必要もあります。
この場合「勉強をしなさい」と言うだけでは、勉強をしたふりをしたり、何をすればいいのか分からないので時間を無駄にすることになりうるので
具体的に何をするか指示する
ようにしてください。
例えば
少し面倒だったとしても親が学校の学習範囲を把握し
「ここからここまでの太文字を暗記して」
「英語のワークの単語・熟語を覚えて」
といった指示を出してください。
「学校で配られたワークを解きなさい」
なんてことを言っても、勉強習慣のない子の大半は学校の授業についていけていないので、演習をさせると時間だけが無駄に過ぎる可能性が高いのでお勧めしません(もちろん、習慣がついていないだけで問題を解く力があるのならそういう指示を出しても構いません)。
このとき
「暗記が終わったら本当に覚えているかどうかを(親が)確認する。覚えていたら勉強を終わってもいい」というルールを設けておくことが重要になります。
勉強習慣のない子に「このワークをこのページから1時間やりなさい」と言ったところで、だらだら適当に時間を無駄に過ごすのが落ちです。
そうなるくらいだったら「本気で頑張れば10分~20分で終わる程度の指示」を出して、必要なことを覚えさせた方が確実に成績が伸びます。
勉強しない子は本当に勉強しない
親はこれを忘れてはダメです。
「3時間勉強した」と主張する子の実際の勉強時間が「10分」もない、なんてことが当たり前のように起こっていると思ってください。
「やることをしてしまえば10分で勉強を終わらせてもいい」
このルールを作ることで、子どもも必死に勉強に取り組めるようになります。
たった10分で大丈夫?
と思うかもしれませんが、10分で終わらせられることを3時間かけるよりもましですし
勉強が習慣化して成績が伸びてくれば、時期が来れば、放っておいても勉強をするようになります。
なお、算数・数学が苦手でそれをさせたい場合は
計算手順が分かっていなければ解こうにも解けないので、まずは、手順が分かっているかを確認してください。
手順を分かっていないようであれば何問か一緒に解いてあげて、手順を覚えさせてください。
※ あくまでも勉強習慣を着けるまでの強制です。勉強習慣がついてからは自分の判断で勉強をさせるようにしてください。
親が監視する
お勧めできない方法も書いておきます。
10年以上前になりますし、個人が特定されることはないので書かせてもらいますが
「親がずっと監視していて、精神的にキツイ」と私に悩みを相談してくれた子がいました。
テストで悪い結果を取ったら激怒し、その日は日付が変わって真夜中の3時ころまでずっと親の監視下で勉強をさせられていたみたいです。
成績も比較的よくフクトでは偏差値60台後半は取れているのに親が納得いかない結果を取ってくるとそうなるのだそうです。
中高生に必要以上に親が干渉し「あれやれこれやれ」と、すべてを決めてしまえば「勉強は人から言われなければ別にやらなくてもいい」となってしまうだろうし
「何が分かって何が分かっていないのかを自分で把握し、どうすれば結果を出せるか」を自分で考えることが結果を出すのと同じくらい(もしかすると結果以上に)重要なのに、監視下に置いて、耐えがたい緊張感の中で勉強をしていては、そんなことを考える余裕すらなくなるはずです。