ここでは数学が得意ではない高校生

具体的には

中学の時にかなりの苦労をして初めてフクトで偏差値60以上が取れるようになった

高校生が

国立大学の二次試験や難関私立理系学部の問題をある程度解けるようになるために

どのように勉強をすべきかを書いています。

 

なお、

  • 数学は共通テストで利用するだけ
  • 中堅私立大学の理系学部を受験する

場合でも結局はやることは同じなので

数学が得意でない高校生は全員

以下を参考にして数学に取り組むことを勧めます。

入門レベルでも難しい

簡単な問題はある程度時間をかければ解けるようになるが

少し難しくなると

学校の授業を聞いてもあまりわからない

解答・解説を読んでも結局何をすればいいのか分からない

もうお手上げ・・・

例えば

黄チャート例題63の

aは正の定数とする。0≦x≦aにおける関数 f(x)=x2-4x+5について

(1) 最大値を求めよ。   (2) 最小値を求めよ。

なんて問題になると

基本形「y=a(x-p)2+q」で考えることまでは分かったとしても

それ以外は手を動かそうと思っても全く動かない‥‥

ということになるはずです。

 

じゃあこの問題がどれくらい難しい問題かというと

入試の基本レベルにも満たないわけです…

難しい

「難しい」は相対的なものなので

入試基本レベルにも満たない問題ですら

難しい

と思う人もいれば

こんなの授業を聞いたら余裕で解けるし、どうしてこんなに「簡単」な問題を解けないの?

解けない意味が分からないんだけど・・・

という人もいるわけです。

 

ちなみに私は前者です(数学は得意どころか苦手です)。

 

前者だから、数学ができる人の気持ちが全く分かりません。

自分ができる限りの努力をしても

数学がそこそこ得意な人がちょっとやれば出来るようになることでも

1時間・2時間と悩んで初めて「こうやって解くのかな?」となるんです…。

辛いですよ・・・

でもですね

合格したければやるしかない

んです。

 

入試の基礎レベルに満たない問題ですらものすごい努力が必要になるんですから

入試標準レベルの問題になればもっともっともっともっと努力が必要になります。

中学生の時は数学はそこそこできると思っていたのに…

と思うかもしれませんが

それはあくまでも公立高校入試レベルの話で

高校進学後「あれっ、数学難しくてわからない」

と感じたとすれば

中学の時と同じような努力しかできなければ

すぐに悲惨な状況になると思ってください。

 

 

難しい

と思ったら

とにかく時間をかけて数学と向き合うようにしましょう。

 

ただし、高校数学は勉強をすれば誰でもできるようになるというものではありません。

1日3時間の勉強をしているのに進研模試で偏差値60に達する兆しすら見えない

という場合は

早い段階で国立理系学部をあきらめる(文系で理系科目の配点が少ないところを選ぶ)

という選択をすることも考えておいた方がいいと思います。

コース選択は慎重に

とにかく手を動かす

では、数学を難しく感じ

問題を解こうとしても手が止まって何もすることができなくなってしまった場合どうすればいいのでしょうか?

その場合

手を動かす

しかありません。

手が止まってしまっているのにどうやって手を動かせと言うだ

と思うかもしれませんが

動かすしかないんです。

 

数学が得意でない人が思考停止状態になったら

解答・解説を眺めるだけでは絶対に頭にはいってきません。

頭に入ってこないから

もうやめた・・・

とすぐに諦めてしまう子が多いのですが

この場合でも

とにかく手を動かして解答の真似をしてみてください。

上であげた例題63も解答を見るだけでは分からない状態でも

解説(以下のような解説が書かれています)

0<a/2<2 すなわち 0<a<4のとき

図(1)から x=0 で最大となる。最大値はf(0)=5

や図をそのまま真似て書いてみるんです。

数学が苦手な人は

0 < a/2 < 2 すなわち 0 < a < 4 のとき

という部分でさえ

えっ?どういうこと?

となるはずですが

そういう状態でもとにかく

図・解説を見て理解しようと努力しつつ書き写すんです。

 

そうすると、頭の中で考えるだけでは全く何をしているのか分からない状態が

「あれ?たぶんこういうことかな?」

となぜかわからないけど

何かできそうな気持になってきます。

数学が得意ではない私でもそうなるのだから

中学時代フクトで偏差値55以上を取れるくらいの実力があったのなら(本当に苦手であれば数学に相当時間をかけたとしても計算問題しかとけないので50くらいが限界で55以上取ることはおそらくありません)。

少しずつできるようになるはずです。

できない子がなぜできないか

膨大な時間を要する

「得意でない」

と一言で言ってもそれには個人差があるので

一概に

どれくらいやれば出来るようになる

とは言えません。

また

行きたい大学の難易度によっても

やるべきことが変わってくるので

これだけやれば入試問題が解けるようになる

とも言えません。

 

なので、ここでは

中学の時に

数学の偏差値が55~65くらいはあったがそこまで数学が得意ではない人が

九州大学を目指す場合を想定して書いておきます(九大は国語・英語もかなりできなくては合格できないので、数学が苦手だとかなり不利になります)。

 

得意な人が学校の授業内容を30分程度で自分のものにできるとすれば(久留米附設や久留米高専に合格した人、また筑紫丘に合格した人の上位3分の1くらいは数学が得意だと思います)

その3・4倍くらい頑張ればギリギリついていけるかもしれません。

1日に数学の授業が2回あれば

だいたい1日に3・4時間くらい当てる計算になります。

数学以外の科目も勉強しなければならないことを考えるとどれだけの努力が必要になってくるかなんとなく分かるはずです。

 

本当にそれくらいやる必要があるの?

と思う子のほうが多いと思いますが

少なくとも私のように平均くらいの力はあったとしても勉強が得意とまでは言えない

という人がそれなりの大学を受験する場合

大袈裟ではなく

これくらいの勉強量が必要になると思ったほうがいいです。

 

高校1・2年次に進研模試で偏差値60台後半くらいが取れている子が

高校3年になってほぼ毎日勉強漬けの生活を送っても

九大に合格できないということだってあるわけですから

そんな簡単に合格できるわけがないです。

高校1・2年次学校の授業についていけず偏差値も50台前半しかなかった人が

高校3年の時にどれだけ頑張っても間に合うわけがありません。

 

こういう現実を知らず

勉強したら合格できるに決まっているじゃん

と自分の力を過大評価して結局九大どころか地方国立大学に合格できない

しかも中途半端努力しかできないから

福大にも合格できず(福大を馬鹿にしているわけではなく、偏差値的に合格しやすいかどうかを考えた時、福大は九大よりも合格しやすいという事実から「福大にも」という表現になっているだけです)

高校入学時自分が通うことになるとは微塵も思っていなかった大学にしか合格できなくなることもあるわけです。

 

 

辛いかもしれませんが

勉強がそこまで得意とは言えない人(「得意な人」はほとんど勉強をしなくてもフクトで偏差値60以上を安定してとれます)が九大レベルの大学に合格するためには

それくらいの努力が必要になります(しかも、それだけの努力を3年間続けたとしても合格できる保証はどこにもありません)。

 

どうしても九大レベルの大学に合格したい

というのであれば

これくらいの勉強をする覚悟をもってください。

中学時代には気づけない数学の実力差