あまり不安をあおるのは好きではないのですが

最近の中学1年生の定期テストの結果を見ると

そうもいっていられなくなります。

平均点が50点台

塾講師として指導に当たっていると、英語に苦労している生徒の割合が、ここ最近でぐっと高くなっていると感じます。

事実、2021年ころから1年生の1学期の英語のテストで40点未満の生徒が40人を超える学校もあり、学年平均が50点台になることも珍しくなくなりました。

 

急激な変化が起こった一番の原因は2021年に実施された指導要領の大幅な変更だと私は考えています。

(定期テストの範囲はbe動詞・一般動詞・助動詞canくらいまでが出題されるみたいです)

2021年に新しくなった教科書は

中学1年の1学期の定期テストでに出題される内容を簡単にまとめると

一般動詞・be動詞を使った基本文(肯定文・否定文・疑問文)を理解できていることに加え以下の文法事項も定期テストの範囲内になることが多いみたいです。

中学1年1学期の英語のテスト範囲

また、今までなら1年の1学期には出てこなかったような難しい単語も覚えさせられているみたいです。

仮に小学生の時にbe動詞・一般動詞の基本文を覚えているのなら、たいした量ではないのですが、

塾に通って文法を丁寧に教えてもらっている子を除き、ほぼ知識ゼロの状態で中学生になってい現状を見る限り

無謀

でしかありません。

 

英語を理解するには「be動詞・一般動詞」の理解が絶対に必要で、それが定着していないときに

助動詞・不定詞・動名詞などの英文法を教えてしまうと頭が混乱して、何も覚えられないのは当然です。

 

例えば、カレーを作るときの手順をイメージしてみてください。

  1. 材料の準備:

    • 肉(牛肉・豚肉・鶏肉など)を一口大に切る。
    • 玉ねぎを薄切りにする。
    • じゃがいも、にんじんを一口大に切る。
    • カレールーを用意する。
  2. 炒め物:

    • 鍋に油をひき、肉を炒める。
    • 肉の色が変わったら、玉ねぎを加えて炒める。
    • 玉ねぎが透き通ったら、じゃがいも、にんじんなどの野菜を加えて炒める。
  3. 煮込み:

    • 野菜が油を吸ったら、水を加えて沸騰させる。
    • アクを取りながら、野菜が柔らかくなるまで煮込む。
  4. ルーを溶かす:

    • 火を止めて、カレールーを割り入れる。
    • ルーが溶けるまでよく混ぜる。
    •  再び弱火で煮込み、とろみがついたら完成。

この手順が体に染みついているのなら、難なく作れると思いますが

料理経験ゼロでどうやってカレーを作ればいいか分かっていない子の前に「ジャガイモ・人参・玉ねぎ・カレールー」をポンとおいて

「はい、カレー作って」と言っても、ほとんど何もできないはずです。

 

今の中学校の英語の授業は、基本手順を教えないまま材料だけを提示して「カレーを作れ」と言っているのと同じようなものなもので、

自学ができる子や塾に通って丁寧に文法を学んでいる子を除き

英語が苦手になって当然の状況にあります。

 

その結果が

1年1学期の英語の定期テストの平均点が50点台

なわけです。

入試の科目別得点分布

群馬県の教育委員会が公表している学力検査の得点分布を見ると英語が苦手な子が多くいることが事実であることが分かります。

 

下のグラフを見てください。

受験者約12,000人中、英語で19点~33点を取っている人数が約2800人(4分の1)となっており、他の科目と比較するとその割合が極端になっています。

福岡県公立高校学力検査教科別特典分布

【出典:群馬県教育委員会HP「https://www.pref.gunma.jp/site/kyouiku/641642.html」】

暗記科目である理科・社会も同じような結果になっているなら、勉強不足だけが大きな原因と推測できるのですが、

英語だけが極端に悪いとなると、勉強不足だけが原因と考えることは難しいです。

 

このデータは群馬県のものですが、複数の中学校の定期テストの結果表を見る限り、福岡県も状況は同じです。

 

公立中学で習う英語はものすごく簡単なのに、英語を苦手にするのはあまりにももったいないです。

小学6年で超基礎を定着

英語は個人差が出にくい科目なので、正しいやり方で学べば必ず得意科目にできます。

にもかかわらず英語が全くできない子が多くいるのは、間違ったやり方で語学を学んでいるからです。

小学校の英語の授業では

  • 歌を歌う
  • ダンスを踊る
  • 「文法・単語は無理に覚えなくていい」

このような指導をしているみたいですが、

そんなことでは英語の基礎が身に付くわけがありません(だから中学1年進学時に英語の知識がゼロに近い子が多くいる)。

私が授業をすれば2時間で終わるようなことを、小学5・6年の2年間(年間70時間×2年)もかけてやっている現状に、もっと多くの人が危機感を持ったほうがいいかもしれません。

 

とはいっても、指導要領がそうなっているので現状を変えることはしばらくは無理です。

なので、小学生のうちに英語の基礎を定着させるために自ら勉強をする必要があります。

レイズの小学生英語

小学6年の1年間、レイズの授業を受ければ英語を得意科目にできます。

授業は年間50回程度(1回の授業が20分~30分)で、「フォニックス英単語(800語程度)」の暗記と「be動詞・一般動詞」の理解をしてもらいます。

たったそれだけの時間で大丈夫?と思われるかもしれませんが、その程度で十分です。

それくらい簡単なのに、英語ができない子がここまで多くいることがおかしいだけなんです。

 

ご存じの方も多いと思いますが英検5級に合格するための目安時間は15~50時間と言われています。

塾で20分の授業を50回すれば年間17時間、これに宿題の時間を加えたら年間40時間は勉強することになります。

そう考えれば、レイズの英語の授業時間がそこまで少ないわけではないことが分かってもらえるはずです。

 

認知的に弱い部分があるとどれだけ学んでも英語が全くできないこともあります。