数学は得意不得意の個人差が大きく出る科目です。

英語・社会といった科目であれば勉強時間に比例してできるようになっていくのが通常ですが

数学は英語・社会と比べたら

勉強時間に比例してできるようになる科目とは言えません。

数学ができるようになりたいが数学が得意でない子は

まず初めに

得意な子と同じ勉強量でどうにかなる

という考えを

捨てましょう。

そう考えることで初めて

高校数学ができるようになるためのスタートライン立てると思ってください。

得意でない場合

中学の時にある程度必死になって勉強をしていたけれど

数学の偏差値が60以上を安定して取れていなかったような場合

高校に入ってから数学に苦手意識を感じるようになる可能性が十分考えられます。

 

得意な人であれば

授業をしっかりと聞き1日1時間くらいの復習をするだけである程度理解できるようになると思いますが

そうでない人は

さらに土日は各日2時間くらいその週に習った復習をしなければ

学校の授業についていくことも難しくなる可能性がでてきます。

得意な人の倍くらいの努力

例えば得意な人が100時間の勉強で済むなら200時間は必要になる

と思っていたほうがいいかもしれません。

目指している大学がどこかにもよりますが

九工大レベルの国立理系学部や旧帝大を目指しているのであれば

中学の時に偏差値60前後くらいしかなかった

そこまで勉強が得意とは言えない人

中学時代の何倍も努力が必要になると思ったほうがいいです(入試直前期にやっていた勉強量を高校3年間続けないとキツイ)。

 

中学の時に偏差値60前後あればそこそこ勉強ができると自分でも思っている人が多いと思いますが

そのレベルから旧帝大を目指すとなれば

かなり厳しい現実を書きますが

高校入学時点で同じ大学を目指している人たちの中で最下位付近にいると思ってください。

 

決して

合格できない

と言っているわけではありません。

合格できる可能性はあるけど

そのためには必死に努力をする必要がある

と言っているだけです。

その点を間違えないでください。

数学Ⅰ・Aであれば200時間くらいは勉強をすれば得意ではなくてもそこそこ点数が取れるようになるはずです。

基礎問題を1問理解するのに1時間以上?

人によって1問にかかる時間は違います。

 

黄チャートの数学Ⅰ・A(2021年出版の新課程版)のP101のPractice(2)に

y=ax+b(b≦x≦b+1)の値域が-3≦y≦5であるとき、定数a、bの値を求めよ。

という問題があります。

この程度の問題であれば

学校の授業についていけている子や数学がそこそこ得意な子は

解説をちょっと読むだけで

そこそこの理解ができてしまうはずです。

 

しかし

中学の時にそこそこ勉強をしていたのに偏差値が60以上を安定して取れていなかった

且つ

高校に入ってからあまり勉強をしなかったせいで学校の授業についていくのも苦労している

というような場合だと

30分、人によっては1時間くらい解説を読み込んだり手を動かして計算をして

初めて

「なんとなく理解できたかも」

という状況になるはずです。

下手をすればそれだけ時間をかけても理解できない人もいるはずです(10分程度で「できない」と諦めてしまう人の方が多いかもしれないが)。

 

「なんとなく理解できたかも」

という状態に持っていくだけでそれくらい時間がかかるのですから

さらに教科書章末、入試の基礎問題を解けるようになるにはさらに時間がかかるのは言うまでもないです。

 

このように

数学がそこまで得意でない人が学校の授業についていけなくなったら

地道にやっていればもう少し楽にできていたのに

さぼってしまったことで何倍も苦労することになりかねません。

そうならないよう

普段から最低限の勉強をし

学校の授業についていくようにしましょう。

 

また、ここで前提にしているのが

あまり数学が得意でない人

具体的には

そこそこ必死になって勉強をしていたのに中学のときに数学で偏差値60を安定して取れなかった層

です。

中学の時にこのくらいの実力があった子でもこれくらい苦労をするかもしれない

ということを忘れないでください。

 

中学の時に勉強をさぼってきたせいで中学の計算問題を解くことですら解けない、文章題は一切解けない

とか

そこそこ勉強をしたけど偏差値60どころか、50台中盤でも厳しく

計算問題なら何とかなったが文章題・証明問題・図形認識で苦労をていた場合

1時間どころか2時間・3時間やってもどうにもならないことも考えられます(この場合は中学生の復習から始める必要が出てくるかもしれませんが、勉強をさぼっていたのなら仕方がありませんが、やっていたのに中学の内容から復習し始めないとダメな状況になっている時点で、高校数学はどうにもならない可能性もあります。毎日2時間くらい勉強をしているのに進研模試で偏差値60を取れないようであれば、国立大学の数学が解けるようになる可能性はかなり低いので早い段階で、本来ならお勧めはできないことですが、私立文系に的を絞ることも考えたほうがいいかもしれません)。

高校数学が苦手なら「とにかく」手を動かす

教科書レベルの問題

大学入試の問題を考えれば

高校の教科書レベルの問題(白チャートレベル)は恐ろしく簡単です。

しかし

それはあくまでも大学入試レベルを考えたうえで

簡単

なだけで

公立中学に通っていた偏差値50くらいの子からすると

教科書レベルであってもあり得ないほど難しい問題に感じることすらあるはずです。

 

なので中学時代必死に勉強をしていたのにフクトで偏差値60を安定して取れていなかった子にとって

ちょっとやそっとの努力では

教科書レベルの問題すらあり得ないくらいの勉強量が必要になると思ってください。

 

ストレートに言ってしまうと

この時点で旧帝大レベルの国立大学、地方国立大学の理系学部に合格できる可能性がものすごく低いと思ったほうがいいです。

もちろん、そこで素直に諦めるのか、できるようになるまで必死に頑張るかは自由です。

が相当の覚悟を持たなければ受験する前から結果は分かっています。

高校数学ができるようになる時間