他の教科に比べて、何をすれば点数が上がるのか分かりにくいと感じるのが国語だと思います。

しかし、「国語の勉強は、定期テスト前の暗記だけ」「勉強しなくてもある程度点が取れるから大丈夫」と考えるのは非常にもったいないことです。

国語は、文章を理解し自分で物事を考える力を養うために最も効果的な教科です。

しっかりと勉強をしましょう。

問題を解くための技術を磨く

文章を読む際、ただ文字を目で追うだけでは内容を十分に把握することはできません。

しかし、多くの中学生は、文章を読む際に内容を意識せず、ただ文字を追うだけに留まってしまう傾向があります。

「内容を理解しようとせずに、ただ漠然と設問の答えを探す」そのような読み方の癖がついている子たちが実力テストを解いている様子を見ると、正解のピースを解答欄に埋めるパズル合わせゲームをしているように見えることがあります。

 

そうならないように、説明的文章の問題を解くときは以下の点に着目しましょう。

  • 文章の中で繰り返し使われる言葉(キーワード)
  • 「~と思う」「が大切だ」「~すべきだ」といった文末表現
  • 「つまり」「要するに」といったまとめ表現
  • 「たしかにA。しかし、Bだ」という逆説表現

これらに着目するだけで「筆者がその文章を通して読者に何を伝えたいのか」を把握しやすくなります。

国語の記述問題では「筆者の主張」が分かっているかを問われることが多いので、普段から以上のことに注意して文章を読めば、自然と国語が得意になってくるはずです。

 

なお

学習塾レイズでは、中学1・2年次に「要約・意味調べノート」を宿題として課し、生徒たちに文章をじっくりと丁寧に読む訓練を行います。

中学3年1学期には、演習授業を通して、これらの技術を実際に問題を解く際に活用できるように指導します。

日頃から良質な文章を読む習慣を身につければ、公立高校入試の国語の問題でも、高得点を狙えるようになるでしょう。

漢字の暗記

中学1・2年次は20~40個程度の漢字の宿題を出します。

このとき以下の3点に注意してください。

①あまり時間をかけない

40個もの漢字を覚えるのに1時間もかけるのは、実にもったいないです。

中学生くらいになれば、小学校までの学習や日常生活を通して、すでに多くの漢字に触れています。

そのため、新しい漢字を覚える際にも、すでに知っている漢字との関連性を見つけやすく、比較的容易に覚えられるはずです。

本気で覚えようと集中して暗記すれば、40個程度の漢字なら10分もあれば書けるようになるでしょう。

 

ただし、短時間で詰め込んだ知識は記憶に定着しにくいため、10分間の暗記を1度行っただけでは、翌日には忘れてしまう可能性が高いです。

ですから、一度にすべてを覚えようとせず、3~4回は繰り返し確認するようにしましょう。

最初は10分程度かかったとしても、2回目は5分、3回目は1分と、確認にかかる時間は徐々に短縮されるはずです。

詳しくは「漢字の覚え方」を参考にしてください。

②書くだけの作業にしない

「ノートの端から端まで、同じ漢字をただひたすら書き続ける」そんなやり方では、40個の漢字を覚えるのに1時間近くかかってしまうかもしれません。

特に、勉強に対して積極的でない子は、「勉強した」という事実を重視する傾向があります。

そのため、本来10分で終わるはずの課題に1時間かけたとしても、勉強時間が終わったことに満足し、「50分も無駄にしてしまった」とは考えないかもしれません。

そうならないためには、「○時間勉強しなさい」と時間で区切るのではなく、「この漢字を全て覚えたら勉強は終わり」というように、明確な目標を与えるようにしてください。

➂意味を覚えることには時間を使う

漢字を書けるようになるにはそこまで時間を必要とはしませんが、漢字の意味を覚えることにはある程度の時間が必要になります。

宿題に出された漢字の中に意味が分からないものがあれば「意味調べノート」にまとめてください。

国語は学校の成績のためだけに学ぶものではない

国語は他の科目と比べ、知識を直接的に問われる問題が少ないため、「勉強しても意味がない」「勉強しても成績が伸びるか分からない」と思われがちです。

その結果「国語より英語や数学を優先したい」と軽視されやすい科目になっています。

しかし「読解力を身につける」「自分の世界を広げる」という視点から捉えれば、国語が他の科目以上に重要であることは間違いありません。

読解力はあらゆる学びの基盤となる能力ですし、他人の経験を疑似的に体験し自身の成長や学びにつなげられる読書が自分の世界を広げられ人生を豊かにすることに繋がります。

だから、国語の勉強はおろそかにしてもらいたくありません。

 

とはいっても「定期テストで点数を取るため」「高偏差値を取ること」を求められがちな中学生が、「点数に反映されないなら勉強したくない」と思うのは仕方がないかもしれません。

そこで、レイズでは勉強として国語を学ぶ(文章を読む)のではなく趣味の一つとして読書を習慣づけることを勧めています。

      読書を通じて自分の世界を広げる