数学を苦手としている高校生にお勧めな参考書をいくつか挙げています。

とはいっても

紹介するのはだれもが知っている定番の物なので

あまり期待せずに読んでください。

 

なお、高校数学は中学数学とはまったく次元が違います。

1日1時間の勉強もしないようではそもそも高校内容を理解できるようにはならないので

勉強をしない子が

楽してできるようになる参考書はどれ?

なんて物を探しても

そんなものはこの世に存在しないので探すだけ無駄です。

最低限の勉強はする

という前提であることを理解したうえで以下を読んでください。

数学が苦手

始めに

混乱を避けるため

「本当に苦手」の定義を書いておきます。

ここでの「本当に苦手」は

中学の時は必死に勉強をしていたのでフクトで偏差値55~60前半くらいは取ることもあったけれど

高校に入ったら学校の授業についていくのも大変になってしまった

という状況を

「本当に苦手」

としています。

つまり

中学時代必死に勉強をしていたのに偏差値50前後(もしくはそれ以下)しか取れていなかった

という場合は想定していません。

 

数学は英語ほど中学と高校のつながりが強くないとはいっても

勉強をしているのに何をすればいいのかほとんどわからず理解に苦しんでいた

という経験を中学でしている場合

絶対とは言えませんが

大学入試レベルの問題を解けるようになるのは難しいと思います。

中学内容を理解する力がなければ

その何倍も理解するのが難しくなる高校数学を理解できるようになるとは考えにくいからです。

 

以下の内容は

中学の時はそこそこ数学は出来ていたが高校進学後思うようにできなくなった

という意味で「数学が苦手」な子を念頭に書いていることに注意してください。

勉強をしていたのに中学のときからどうにもならなかったという「苦手」の場合、

つらいかもしれませんが

高校数学はおそらくできるようになりません(「絶対にできない」とはいえないので、やるかやらないかは自分で決めるようにしてください)。

中学時代勉強をさぼっていた

中学時代勉強をさぼっていたことが原因

公立高校入試の数学の問題でさえもあまり解けない(偏差値50未満)という場合

たとえば

受験生の50%以上が解ける落とせない入試問題数学

を解説を読めばなんとなく解けるが読まずに解いたらほとんど手が出せない

という場合

時間に余裕があるなら中学の内容から復習を始めるのもありです。

中学内容から復習する場合

中学内容の復習に時間をかけすぎることもできないので

「50%以上」のように薄いテキストを使って

ササっと中学レベルの内容を終わらせたることを勧めます。

 

ただ

中学の復習をするのは面倒

とか

薄いテキストで復習をしようと思ったけど解説を読んでも微妙…

という場合

いきなり高校数学から始めてもいいです。

その場合は超基礎内容を独学で学べる

やさしい高校数学

を勧めます。

中学の内容が分からないのに高校数学を?

と思うかもしれませんが

薄い参考書を使って中学数学を復習するとなると勉強をさぼってきた人にはなかなか難しいのも事実で

それだったら

始めから超基礎内容を取り扱っている高校数学から始めたほうがおそらく上手くいくはずです。

 

とはいっても

分からないところにさかのぼってそこから勉強をやり直そう!!

なんてことをよく耳にするので

本当に中学の復習をしなくてもいいの?

と疑いたくなる気持ちも分かります。

 

しかし

本当にまったく勉強をしてこず小学校で習う四則計算すらやり方が分からないという場合でない限り

小中学生にさかのぼって復習する必要性は低いです。

 

このように断言できるのは

私が中3だった時に高校入試の数学の問題を計算を除き一切解けなかったにもかかわらず

かつ

中学の復習を一切しなかったのに

高校1年の11月に実施される進研模試で数学の偏差値は59.5になり、その後も50台後半くらいを保っていたからです。

 

今のように市販の参考書が充実していたわけでもない当時でさえ高校から始めて偏差値60近くを取れていたのですから

参考書が充実している現在、わざわざ中学の復習からする必要性はそこまでないはずです。

「やさしい」を利用して高校数学から始めましょう。

 

なお

  • 小学校の時の分数・小数の計算が苦手でそれを克服できず中学でもつまづいていた
  • 中学の文章題を理解できなかった

という場合は

絶対とは言えませんが

高校数学ができるようになる可能性はかなり低いと思われます。

勉強をしていたにもかかわらず小学生の内容までさかのぼらなければならないと思えるほど数学が苦手の場合

高校数学を理解するのは普通の人が10時間でできるところでもその倍の20時間以上やってもどうにもならない可能性もあるはずです。

一つを理解するのに30分以上かかる場合も

薄い参考書

高校3年生で受験まで時間がない

という場合は薄い参考書

例えば

基礎問題精講

大学入試短期集中ゼミノート数学

を使うのはありですが

じっくりと基礎を身に着けたいという場合チャート式のような網羅系の参考書を使ってください。

 

確かに

時間がない人だけでなく勉強習慣がない子も

「やった」感を得やすいので薄い参考書を使ったほうが

という考え方もありますが

薄い参考書は解説がそこまで詳しくなく

数学が苦手な人(勉強をしてこなかった人)には解けない

ので(中には異次元の天才がいて、なぜかできてしまうということもあるかもしれませんが)

かえって「数学はできない」という気持ちが増幅されるかもしれません。

それに、薄い参考書はあくまで

時間がない人が素早く復習をするために使う(本格的な演習をする前の導入)ものなので

じっくり数学の基礎を身に着けるべき高校1・2年生が利用するものではありません。

高校基礎(共通テストレベル)

高校1・2年生は高校で配布された網羅系の参考書があるならそれを利用すればいいと思います。

配布されていない場合

または配布されているものがあまりにも難しすぎると感じる場合

にお勧めするのは

チャート式

です。

 

公立上位校や私立特進に進学した子で九大や九工大といった大学や難関私立を目指すつもりなら

青チャート

中学の時に数学の偏差値が60未満でそこまで数学が得意ではないという子や

青チャートの前に基礎問題を確実に解けるようになっておきたい子は

黄チャート

を使うことを勧めます。

 

黄チャートであれば、数学が苦手な子でも十分使いこなせるはずです。

ただし、黄チャートを読んでいたら分からないところが多すぎてイライラする

という場合は

上で紹介した

やさしい高校数学

を併用するほうがいいです。

勉強法

中学の時にそこそこ数学が得意だったのに

高校になったとたんできなくなる原因は

勉強量が足りない

これに尽きます。

中学の時に苦手だったら高校で苦手になるのは当然ですが

中学の時にそこそこ得意だったのならほぼ間違いなくこれが原因です。

中学数学は高校数学と比べたらあり得ないほど簡単で

たいした勉強をしなくても数学が苦手でない限り

フクト偏差値(Fスコア)で60以上取れてしまいます。

簡単だからできて当然だっただけなのに

自分は数学が得意だと勘違いし

高校でも中学と同じような勉強量しか確保しないでいては

数学があり得ないほど得意な人を除けば

出来なくなって当然です。

 

出来るようになりたいのなら少なくとも学校の授業とは別に1日1時間は数学に勉強時間を割り当てないと

できる

と感じるようにはならないはずです。

 

勉強法ではなく、勉強時間を確保するようにしてください。

 

基本的な計算問題以外中学内容ですら全く数学ができなかった私であっても

比較的早い段階で進研模試で偏差値50以上を取れるようになりましたが

1日1時間どころの勉強量ではありませんでした。

平日は高校の授業が終わってから学校が閉まる7時ころまで

家に帰ってからもずっと勉強

このくらいの努力をしたから基本的な問題が解けるようになったんです。

高校数学は中学数学の何倍も難しいです。

解説を読んでも良くわからない

だから一人ではできない

なんて思う子が多くいると思いますが

解説を読んで1度で理解できるわけがありません

分からなければ解答・解説をしっかりと読み

それこそ一つの計算問題に20分くらいをかける

なんてこともあります。

 

効率性を考えるのであれば回答・解説を10分くらい読んでも分からないのであれば、その問題にチェックを入れておき、先生に質問をしたほうがいいです。私はそれをしなかったので無駄に時間がかかったということもあります。

学校の授業を無駄にせず中学時の5倍勉強