「思うように成績が伸びない」と悩んでいたり「これから勉強を始めよう」と決めたときに
効率的な勉強法を知りたい!!
と思う子が多くいると思います。
目次
いきなり効率性を求めることは難しい
勉強法について書かれたネット記事や本を見ると
こうすれば絶対に勉強ができるようになる!!
効率的な勉強法はこれだ!!
といったものが見られます。
確かに私も
「勉強はこうやったほうがいい」
という自分なりの効率的な方法を持っていますが
その方法が私以外の誰にでも効率的な方法として一般化することはできないと思っています。
なぜなら
性格や体格などに個性があるように、脳に個性があり
ある人にとって良い方法でも、別の人にとってはそこまでよい方法ではないこともあるからです。
もしかすると、同じ人であっても年齢(脳の発達状況)によって「良い勉強法」が異なることだってあるかもしれません。
誰がやっても絶対に効率的に結果を出せるようになる勉強法は一般化できないので
効率的な勉強法をしたいと思うのであれば経験的に身に着けるしかありません。
いや、それでも効率的な勉強法があるはずだ!!
と思う人もいるかもしれませんが
もしそんなものがあるとしたら
勉強法の本が様々な人によって無限とも思えるほど出版され続けている現状の説明ができません。
本によっては真逆のことを「良い勉強法」と伝えているものもありますし…。
この状況が「効率的な勉強法」は人によって異なるので一般化できないことの証左になるはずです。
勉強法の本は参考にはできますが
それを鵜呑みにせず
勉強習慣をつけて、経験的に自分なりの方法を探し、少しずつ効率的なやり方を身に着ける
これしか、自分にとっての効率的な勉強法を探す方法はありません。
もちろん、楽して勉強ができるようになる方法などもありません。
効率的な勉強法を考える前にやるべきこと
ヨコを「効率」、タテを「勉強量」としたマトリクスを見てください。
この4つの枠の中で成績が一番伸びやすいのは②の枠なのですが、
今まで勉強をしてこなかった③に位置している子がいきなり②を目指そうとしても
「勉強を継続的にすることで初めて経験的に効率的な勉強ができるようになる」と上に書いた通り現実的ではないんです。
もちろん最終的には②に入る必要はありますが、まずは③ではなく①の枠に入ることが重要になります。
なぜなら
効率性を求めてあれこれ考えても勉強量が少ないので成績が伸びない
ということが
勉強習慣がなかった子が勉強を始めるようとすると起こりやすいからです(そもそも、一部の天才を除き、勉強習慣がついていのに効率的な勉強ができるわけがない)。
効率を求める前に勉強習慣を身に着ける(勉強量を増やす)
勉強を始めたばかりの子はまずはこれを意識してください。
確かに
「勉強をするために効率的な勉強法を知ろうとしているのだから、先に効率的な勉強法を知っておいた方がいい」
と思う気持ちも分かりますが、実際はそうとはいえないことも多いんです。
野球やサッカーファンの多くは、戦術知識だけはあるので選手にあれこれ文句を言ってしまうと思いますが、自分でプレーできる人はほとんどいないはずです。
また
過去何らかのスポーツをやろうと思って、ユニフォームやシューズをそろえたはいいが、長続きしなかったなんて経験をした人も多いはずです。
戦術だけはなんとなくわかっているけど、実際にはできない。
勉強をしていない子が効率的な勉強法から考えようとするのはそれに似ています。
「方法が分かる=できる」なら方法から入るのもありですが、実際はそうではありません。
また、やろうとしてもできないから、すぐに挫折して継続して勉強をすることもできません。
継続して勉強が出来なければ成績が伸びるワケがありませんよね?
だから、勉強習慣が身についていない子は効率的な勉強方法を知ろうとするよりも
勉強習慣を身に着けること
継続して勉強をするために どうすればいいか
を考えることを優先すべきなんです。
とはいっても、努力が結果として見えなければ、継続して勉強ができるようにはなりません。
そこで継続して勉強をするために何をすべきかを考えるのに加え
間違った勉強法
を知ってください。
効率性を考えるのはある程度勉強習慣がついてからでいいですが、間違った勉強を知り、そのような勉強をしないことで時間の浪費を避けることは大切です。
そうすれば勉強習慣を身に着けられるようになるはずです。
間違った勉強法
「効率的な勉強法」を一般化することは無理ですが「ダメな勉強法」はある程度一般化できます。
以下「そんなやり方でやっていたら伸びるものも伸びない」というものをまとめているので参考にしてください。
参考書や教科書の内容をそのままノートにまとめる
私が高校1・2年のときは
定期テストで結果を出すことが勉強の中心だったので理科・社会は教科書に書かれてあることをそのまま書き写す勉強をしていました。
余りにも非効率すぎるのですが、今でもこのやり方で勉強をしている子は多くいます。
絶対にお勧めしません。
英単語・漢字を覚えようと意識せずひたすら書くだけ
ノートの左端から右端まで同じ単語・漢字をひたすら書きまくるだけ子が多くいます。
書いているときに、頭に残そうという意識を持っていればまだいいのですが
書くことが目的になって、ノートがびっしりと埋まったら満足しているのなら、やり方を変えたほうがいいかもしれません。
「漢字の覚え方」
「英単語の覚え方」
を一つの参考にしてみて下さい。
自分の実力に合っていないことをする
英検5級に合格する実力がないのに英検1級の英単語を覚えようとしている人を想像してください。
意味があると思いますか?
おそらく、「意味がない、5級レベルの内容をしたほうがいい」と思うはずです。
英検を例にすると「そんなの当たり前じゃん」と思ってくれる人は多いと思うのですが、普段の勉強になるとこのことに気づけない子が多くいるように思えます。
実力に合っていないことはしない
インプットばかり
教科書をひたすら読むだけ、単語・漢字・理科社会の用語暗記だけ、問題演習を一切しない。
勉強習慣が身についていない場合は、インプット10割でもいいかもしれませんが、いつまでも暗記ばかりだと成績が伸び悩みます。
問題集をやりっぱなし
問題集を解く理由はいくつかありますが
その中で最も重要なのは「できることとできないことを可視化する」ことだと思います。
にもかかわらず、問題解いて丸付けをして
「やった~、いい点が取れた」
「最悪~、点が低かった~」
で終わってしまっている子が本当に多いです。
参考書の使い方
何も暗記していないのに問題を解く
12歳までは外国に住んでいて中学1年から日本の学校で歴史を始めて学び始めたという子がいたとします。
その子にいきなり歴史の問題を私て「解きなさい」といったとして、どうなると思いますか?
何一つわからず白紙のままになるはずです。
知識がゼロの状態で問題を解くなんてことは絶対にできません。
なので、「分からなくても問題を解きなさい」というアドバイスをされたとしても、それを素直に聞かないようにしましょう。
いきなり問題を解く
できないのを単なるミスだと勘違いする
数学・英語・理科の計算問題などでよく起こることなのですが
単に分かっていないだけなのに「ミスしちゃった」で終わらせてしまう子も多くいます。
こういう子は間違いを指摘すると「わかっているわかっている」と説明を受けるのを拒む傾向があるので、「できていない」ということを認めることから始めることを勧めます。
「できていない」のに「ミス」と勘違い
睡眠時間を削って勉強をする
「勉強法」ではないですが重要なことなのでここに書いておきます。
睡眠時間を削って勉強して効果があるのは定期テストの一夜漬けくらいです。
長期戦の受験勉強には向かないどころか、返って成績が伸びにくくなるのでやめてください。
睡眠時間を削って勉強してはダメ
闇雲に勉強をする
定期テストのように試験範囲を細かく指定されている場合は、それに従って勉強をすればいいのですが
受験勉強になると、その範囲は無限になります。
公立高校しか受験しないのに、難関私立高校を受験する子が使っている参考書を読んで
「難しくてわからない」と悩んでいる子を見たことは一度や二度ではありません。
自分の目標を達成するために何をすればいいかを考えてやるべき内容を決めましょう。
闇雲に勉強をしてはダメ